仕事に役立つオノマトペ

2021.06.05

「ボーッ」と上を向いてリフレッシュ

オノマトペ5:考えが行き詰まったとき

必死に企画を考えるけれど、なかなかよいアイデアが浮かばない……。こんなときはいったん考えるのをストップし、オノマトペの力を借りて頭を空っぽにした方が、集中力が回復し、新しい発想が生まれやすくなります。

上を見る動作で
ポジティブな感情を起こす

考えが行き詰まってきたときには、何も考えずにボーッと空を眺めるアクションがオススメ。一つのことを考え過ぎて凝り固まっていた神経回路を、一度バラバラにほぐすイメージです。

このときに心がけたいのが、目線だけ上げて空を見るのではなく、あごを上げて顔全体を上に向けること。脳科学では、「上を見る動作をするとポジティブな感情が起こりやすくなる」という研究報告があがっています。アイデアが浮かばないと考えがネガティブに陥りやすいため、上を向くアクションで気分を高めるわけです。




「ボーッ」とつぶやきながら
雑念を外へ解放する

ただ、今まで根を詰めて考えていたわけですから、顔を上げるだけで頭を空っぽにするのはなかなか難しいものです。特に無言でいると、「早く企画書を仕上げなきゃ」などと雑念がわきやすく、脳が休まりません。

そこで取り入れたいのが、空を見上げながら、実際に「ボーッ」とつぶやくこと。「オーッ」という母音は外への広がりを感じさせる音です。ですから、頭の中にあるゴチャゴチャした思考を全部吐き出すイメージを描きながら「ボーッ」と言うことで、なんとなく頭が空っぽになった感覚を持てるのです。

いったん頭に空白をつくったうえで再度考えてみれば、それまでとは違う発想がひらめく可能性大。オフィスが静かで声を出すのが難しければ、心の中で唱えるだけでも構いません。



藤野良孝
FUJINO YOSHITAKA

朝日大学保健医療学部准教授、早稲田大学国際情報通信研究センター招聘研究員。国立大学法人総合研究大学院大学文化科学研究科博士課程修了後、文部科学省所管独立行政法人メディア教育開発センター研究開発部助教などを経て現職。スポーツやビジネス、日常生活で使われるオノマトペの効果について多角的に研究し、テレビやラジオ、講演などを通じて普及に努めている。著書に『運動能力がアップする「声の魔法」』①~③巻(くもん出版)、『脳と体の動きが一変する秘密の「かけ声」』(青春出版社)など多数。

文/横堀夏代 撮影/ヤマグチイッキ イラスト/岩並明里