リサーチ

2021.06.21

7割以上の企業がペーパーレス化の利便性を実感

34.8%が今後の推進を検討

新型コロナウイルス対策としてテレワークが推進され、政府も行政手続きにおける「ハンコ廃止」を大々的に掲げるなど、ペーパーレス化が進んでいる。ペーパーロジック株式会社は、『ペーパーレス化に伴う2021年度予算に関する意識調査(2020年1月)』を実施。企業におけるペーパーレス化への取り組みの現状と、今後の見通しを明らかにした。

新型コロナウイルス感染拡大で
加速するペーパーレス化

新型コロナウイルス影響下で、テレワーク推進とともに電子化・ペーパーレス化の波が高まっている。電子化・ペーパーレス化は、業務効率化やコストダウンの面で以前から注目されていたが、広く浸透しているとはいえなかった。

しかし、紙ベースのやり取りや決済はテレワークとの相性が非常に悪いため、テレワークと電子化・ペーパーレス化はセットで進める必要があり、新型コロナウイルス感染拡大を機に、急遽導入・推進した企業も多い。

『ペーパーレス化に伴う2021年度予算に関する意識調査』で、2020年の企業におけるペーパーレス推進状況を聞くと、「積極的に行った」と「ある程度行った」という回答が、合計75%以上にのぼった。

導入したシステムで最も多かったのは電子ワークフローで、勤怠管理システム、経費精算システムと続いた。

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2020年に実績のない企業でも
4割近くが今後の推進を検討

また、2020年にペーパーレスシステムの導入を「積極的に行った」「ある程度行った」と回答した企業に、2021年度の予算配分を予定・検討しているかどうかを聞くと、27.4%が「予定している」、33.3%が「検討している」と回答。すでにペーパーレス推進を実施している企業の過半数が、さらなる拡充を予定・検討していることがわかる。

感染症対策としてテレワークが長期化していることから、今なおペーパーレス化の必要性があるのはもちろんだが、2020年春の緊急事態宣言下で、急遽ペーパーレス化を導入し実際に活用したことで、その利便性を実感した企業も多いのではないだろうか。

さらに、2020年には「あまり行っていない」「一切行っていない」と、ペーパーレス化を推進していなかった企業でも、2021年には34.8%が「検討している」と回答している。導入実績はなくとも、ペーパーレス化の必要性を実感し、予算配分を検討している企業は決して少なくないことが読み取れる。

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ペーパーレス化によって
期待できるメリット

社内でペーパーレス化は課題になっていると感じるかを聞くと、「非常に感じる(33.4%)」「少し感じる(40.5%)」と、7割以上の回答者がペーパーレス化の必要性を実感していた。

課題を感じる場面として挙げられたのは、「紙により無駄なコストがかかっている」「紙により業務が非効率になっている」「テレワーク実施が最適にできていない」がトップ3。これらの課題から、ペーパーレス化のメリットは、新型コロナウイルス対策だけに限ったものではないことが読み取れる。

ペーパーレス化によるコスト削減に加え、働き方改革の推進や、人材不足を補うための業務効率アップにも、ペーパーレス化の利便性は大きい。業務効率の向上によって、収益アップや企業の成長につながることもあるだろう。

ペーパーレス化は新型コロナウイルス感染拡大を機に一気に加速し、感染拡大の長期化を見込んで今後の継続的な推進を予定・検討している企業も多いと思われる。しかし、先見ある企業は、コロナ以前からペーパーレス化の利便性を認識し、積極的に取り組んでいた。ペーパーレス化は新型コロナウイルス収束までの期間限定の投資ではなく、今後の企業の発展にも寄与すると考えたほうが良いのかもしれない。

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ペーパーレス化の
利便性は実感できる

ペーパーレス化を推進するにあたって壁はある。長く根づいた紙文化を取り払うのは簡単ではないし、インターネットや電子化に対するスキルやリテラシーもワーカーそれぞれで違う。また、紙中心の働き方に慣れ親しんだ人の中には「紙の書類」や「ハンコ」への愛着から、電子化やペーパーレス化を受け入れたくない、という人も一定数存在する。

〈参考記事)ペーパーレス化&電子化時代に根強く残る「ハンコ文化」に転機

また、「重要な書類はやっぱり紙で」「紙の方が確実に見てもらえる(電子だと開封されないまま紛れてしまう)」といった意識が根強いケースも多いようだ。しかしワークフローシステムなどは、じつは紙ベースよりも未読・既読の確認がしやすく、決済等のスピードアップにもつながる。一度導入してしまえば、紙よりコストもかからない。

〈参考記事)デジタル化・働き方の多様化で高まる「ワークフローシステム」への関心

テレワーク下では、決済も勤怠管理も紙では難しい、もしくは膨大な時間と手間がかかる。これらを鑑みると、ペーパーレス化はもはや避けて通ることはできない。いまだペーパーレス化の実施を予定・検討していない企業でも実際に利用してみれば、その利便性に気づくはずだ。「うちは必要ない」と言わずに、試験的にでも取り入れてみることをオススメしたい。



【出典】ペーパーロジック株式会社 『ペーパーレス化に伴う2021年度予算に関する意識調査』
作成/MANA-Biz編集部