リサーチ

2016.07.06

仕事の充実度で行動スタイルはこんなに違う!

できる社員の「効率性・集中力」の高め方

仕事の効率と集中力を高めたいとき、あなたなら何をするだろうか。“できる人”の行動スタイルには、ある傾向があることがわかった。

仕事を評価される人と、評価されない人の会社における行動スタイルには、何か違いがあるのだろうか。
株式会社NTTデータ経営研究所は、2014年10月、生産性が高まる行動スタイルについて、NTTコムリサーチ(NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社のリサーチサービス)の中で、従業員規模30名以上、経営者・役員クラスを含む雇用者(正社員)と20歳以上のホワイトカラー職種を対象に、インターネット上でアンケート調査を行った。なお、この調査では分析の基準として、回答者を「ハイ・パフォーマー」と「ロー・パフォーマー」という2つの層に分けている。これは、「あなたは同年代の同僚と比較したとき、仕事におけるあなたの評価として、当てはまるものを選んでください」という質問に対して、「極めて高く評価されている」「やや高く評価されている」の回答者計が「ハイ・パフォーマー」、「極めて低く評価されている」「やや低く評価されている」の回答者計を「ロー・パフォーマー」としている。
 
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両者に、「効率性・集中力」を高めるためにとっている行動スタイルについて聞いたところ、「会社の自分のデスクに向かう」が両者とも最も高い(H:61.5%、L:53.3%)。
しかしそれ以外について、両者のギャップが大きい項目に着目してみると、ハイ・パフォーマーがロー・パフォーマーを上回る項目では、「会社の会議室にこもる」「会社の自分のデスクに向かう」とオフィス内での行動が上位2位を占める。一方、ロー・パフォーマーが・ハイパフォーマーを上回る項目では、「散歩をする」「仮眠をとる」「公共交通機関(電車、バスなど)に乗る」など、オフィス外で、それも仕事と関係ない行動を挙げている。
 
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それでは、両者が感じる「効率性・集中力」を阻害する要因とは何か。調査の結果、総合では「頻繁に電話がかかってくること」(62.0%)、「頻繁に話しかけられること」(60.4%)が高く、次いで、「会議、打ち合わせが多いこと」(29.2%)などが挙がっている。
 
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しかし、こちらもギャップが大きい順に見ると、ハイ・パフォーマーは「会議、打ち合わせが多いこと」「頻繁に電話がかかってくること」「頻繁に話しかけられること」など、自分の仕事上で必要なコミュニケーションに関するものを挙げている。一方、ロー・パフォーマーは「仕事に張り合いがないこと」、「職場の雰囲気(騒音、人の声、雑音)」、「上司がいきなり声をかけてくること」など、自分を取り巻くストレスなどのメンタルな部分に関連した項目が多い。

 

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この結果を見ると、両者の行動スタイルの必然性がわかる。ハイ・パフォーマーは自分の作業に没頭できる環境を求め、ロー・パフォーマーは仕事を忘れるためのリフレッシュ環境を求めがち、ということだ。
 
もちろん、仕事のスタイルは十人十色、職場環境にしても様々である。しかし、自分のキャリアアップためにも、自分の行動スタイルがどちら側に属しているのか、一度振り返ってみるのもいいかもしれない。
 
 
 
(出典)「仕事の生産性とワークスタイル~ 生産性が高まる時間帯と行動スタイルからワーク・ライフ・バランス、テレワークまで ~」(株式会社NTTデータ経営研究所/NTTコム リサーチ)をもとに作成
 

 

作成/MANA-Biz編集部