仕事の効率化

2018.02.23

効率的に仕事ができない「忙しさのタイプ」

仕事の効率化1:「働き方改革」は自己評価から始まる

自分の「忙しさのタイプ」によって
仕事の効率化ノウハウは違う

仕事が終わらず、どんどん後ろにずれ込んでしまう。時間をかけて頑張っているのに結果が伴わない。このような悩みを打開し、仕事を効率化するためのヒントをつかもうとセミナーや講演会へ参加したけれど、学んだノウハウをいざ実践してみると効果は薄い......。そんな経験はありませんか。
残念ながら、効果が薄いのは当然のこと。なぜなら、「忙しさのタイプ」によって、効率化のノウハウは変わってくるからです。まずは自分の「忙しさのタイプ」を知ってから、そのタイプが持っている「仕事のクセ」を改善するための行動を起こすことが大切です。


「忙しさのタイプ」は
7つに分類できる

ではさっそく、自分の「忙しさのタイプ」を知るところから始めましょう。私はこれまでに「思考の整理」というテーマで多くの研修会やセミナーの講師を務め、忙しさに悩むたくさんの方に受講していただきました。受講生の職種も年齢もさまざまですが、ほとんどの人が今から挙げる7タイプに分類できます。普段の働き方を振り返って、自分がどのタイプに当てはまるか考えてみてください。


タイプ1:仕事を断りきれずにたくさん引き受け抱え込んでしまう

このタイプの大きな問題は、優先順位をつけず、やみくもに仕事に取り組んでいることです。まずは仕事を整理し優先順位をつけるところから始めましょう。


タイプ2:割り込みタスクが入ると、仕事のペースが落ちてしまう

普段は優先順位をつけて仕事をしていても、割り込みタスクが入ると順位づけができなくなり、仕事のやり残しがたくさん出てしまうタイプ。組織で働いている以上、割り込み仕事は必ず発生しうるもの。だからこそ、1日に数回、仕事を整理し優先順位の見直しを行い、体勢を立て直す必要があります。


タイプ3:短期の仕事で精一杯で、中長期の仕事に手がつかない

中長期の仕事は緊急事項でないことが多く、目の前にある短期の仕事より後回しになりがちです。しかし短期の仕事にかまけてばかりいると、「行動を起こせないまま、気がつけば時間が過ぎていた......」と後悔しがち。中長期の仕事の内容を明確にし、具体的なスケジュールを決めることが重要です。


タイプ4:仕事が堂々めぐりして、前進していないと感じることがある

例えば「報告書作成」というタスクを例に取ると、構成案を考え始めてから「トラブル原因の情報を集めなくては」「そもそもこの書式でいいのかな?」と他のプロセスの不備に気づいて別の行動を起こす......。このタイプの人は、一つひとつの仕事について「具体的に何をするか」を整理できていません。まずは、仕事を大きくとらえずに小さい単位に分けてから取り組み始めましょう。



鈴木 進介 (Suzuki Shinsuke)

経営コンサルタント。独自の思考整理術を構築し、「思考の整理家」として、現在では一部上場企業からベンチャー企業までコンサルティング実績は100社以上。講演会や人材教育の分野でも活躍する。『1分で仕事を片づける技術』『1分で頭の中を片づける技術』(共にあさ出版)など著書多数。

イラスト/海老佐和子