2023.3.27[ すべて ]
見学できる!
コクヨ品川オフィスのABW導入事例とレイアウト


「ABW」とは、業務や気分に応じて働く場所と時間をワーカー自ら選択できるワークスタイルです。選択できる場所は、オフィス(の中の様々な席やエリア)、自宅、そしてコワーキングスペースやカフェなど様々で、柔軟な働き方ができ、働き方や働く場の変化に強いことが特徴です。
今回は、コクヨ品川オフィスで実践しているABWの事例や家具、レイアウトと、ABW導入のポイントをご紹介します。
目次
・コクヨ品川オフィスのABW事例
・品川オフィスのフロア構成
・多様な座席や家具、レイアウト事例
・ソロワーク・集中ワークエリア
・コミュニケーションエリア
・打ち合わせ・ミーティングエリア
ABWとは
ABWとは「Activity Based Working (アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の略で、業務や気分に応じて時間と場所をワーカー自ら選択できるワークスタイルです。
ABWは、自宅や社外のワークプレイスを含む「広域ABW」と、オフィス内の環境・仕組みにフォーカスした「オフィス内ABW」に分けることができます。
■ABWの範囲
・広域ABW:自宅、自社オフィス、コワーキングスペースやカフェ
・オフィス内ABW:社内のフロアやエリア
ABWの範囲イメージ
コクヨ品川オフィスのABW事例
コクヨ品川オフィスTHE CAMPUS
コクヨ品川オフィス「THE CAMPUS」では、社員が業務に応じて最適な時間や場所を選択できるオフィス内ABWを導入しています。様々なワークに対応する、多様なフロアを設置しているのが特徴です。
【関連リンク】コクヨ品川ライブオフィス見学ご案内
品川オフィスフロア構成
コクヨ品川オフィス THE CMPUSフロアガイド
コクヨ品川オフィスでは、フロアごとの機能を明確化しているのが特徴です。南館(図右側)の4階~11階は、「集う」「試す」「育む」「整う」「捗る」など機能がフロア名称にもなっています。
一口に「オフィスワーク」といっても、業務により適した空間や座席は様々です。コクヨ品川オフィスでは、各自が目的に応じたフロアを選択し業務を行います。
【詳しくは】「品川ライブオフィスのご案内」資料無料ダウンロード
多様な座席や家具、レイアウト
集中してソロワークをする、会話しながらペアワークをする、集まってコミュニケーションをする、オンラインミーティングに参加する、などオフィスワークにはさまざまなシーンがあり、働き方の変化とともに多様化しています。
コクヨ品川オフィスでは、業務や予定、気分に合わせて適した場所を選び仕事ができるように、様々な場面を想定した座席を設けています。
コクヨ品川オフィスの代表的なフロアをご紹介します。
ソロワーク・集中ワーク
■4階「捗る」フロア
資料を作成する、会議の準備をする、ブースにこもって集中するなどのソロワークに適した空間です。必要であれば簡単な会話もできる空間ですが、基本的に黙々と作業をするエリアです。
ソロワーク・集中ワーク:家具・レイアウトの特徴
しっかり座れるチェア、資料を広げたり比較できる広めデスク、長時間の作業でも疲れにくい大画面モニター、視線がぶつかりにくいパーティションが設置されています。
4階「捗る」フロア
電動昇降や、天板の傾きを調整できる高機能デスクがあり、「捗る」環境を整えているのが特徴です。フロア全体のカラーをモノトーンで揃え、集中したり作業に没入しやすい空間にしています。
■使用している主な家具
・テーブル:「SEQUENCE(シークエンス)」、「UPTIS(アプティス)」
・チェア:「ing(イング)」
・モニターアーム:「Loopo(ルーポ)」
4階「捗る」フロア
■使用している主な家具
・テーブル:「Work Vista+(ワークヴィスタプラス)」
・チェア:「ing(イング)」
4階「捗る」フロア
WEB会議や集中作業に適した可動式ブース「WORKPOD(ワークポッド)」や、コンパクトなソロブース「verte(ヴェルテ)」は、周囲の音が気になるときや、オンラインミーティングをする際に活躍します。
■使用している主な家具
・ブース:「WORKPOD(ワークポッド)」
・ソロブース:「verte(ヴェルテ)」
・チェア:「ing(イング)」
コミュニケーション
■6階「育む」エリア
数名で集まって話しながら作業をしたり、声をかけやすいカジュアルな空間が特徴です。トップマネジメントとワーカー、組織を超えた斜めの関係性などのコミュニケーションを促すことで、人と組織を育むためのフロアです。 空間だけではなく、運用や仕組み、ICTでのサポートを充実させています。
コミュニケーション:家具・レイアウトの特徴
カフェのようなカジュアルな雰囲気の中に、対面で会話がしやすいカフェテーブルやソファを設置しています。家具は、リラックスできる見た目ながらも、オフィスワークに適した機能を持つアイテムを選定し、ちゃんとワークできることに配慮しているのも特徴です。
6階「育む」フロア
シーンに合わせて高さや形をアレンジできるソファ「OSFA(オスファ)」や、座面が揺れて集中とリラックスを叶えるチェア「ingLIFE(イングライフ)」、2000通りの組み合わせから選べるテーブル「SENTIR(センティア)」などを置きリビングライクな空間を演出しています。
■使用している主な家具
・テーブル:「Franka(フランカ)」、「SENTIR(センティア)」
・チェア:「ingLIFE(イングライフ)」、「Liite(リーテ)」
・ソファ:「OSFA(オスファ)」
6階「育む」フロア
三角形のテーブル「Franka(フランカ)」は、適度に視線が交わり、各自がソロワークをしながらも質問などをしやすい距離感が保てるのが魅力です。スツール「CH-750」を置くことで、チューターとのペアワークなどもしやすくなります。
■使用している主な家具
・テーブル:「Franka(フランカ) コの字脚タイプ」
・チェア:「pallo(パロ)」(画面手前)、「Monet(モネット)」(画面奥)
・スツール:「CK-750」
6階「育む」フロア
人数や業務に合わせてアレンジできるように、さっと素早く動かせるAnyシリーズ(キャスター付きのテーブル・イス)を設置しています。
■使用している主な家具
・テーブル:「Any Table(エニーテーブル)」
・チェア:「Any(エニー)」
・電源ポール:「エナジーポール」
打ち合わせ・ミーティング
■8階「集う」フロア
集まってミーティングやディスカッションをするスペースでは、目的に合わせて空間をアレンジできるように、動かせる家具を多く設置しています。スペースはアプリやスケジュールと連動したシステムで、予約制で運用しています。
打ち合わせスペース:家具の特徴
8階「集う」フロア
天板昇降ができ、フラップしてコンパクトに収納できる「INITIA(イニシア)」、アクティブに動かせる昇降スツール「Join(ジョイン)」など、集まる人数や目的に合わせてアレンジしやすい家具を設置しています。また、Web会議に適したオールインワンモニター「MAXHUB(マックスハブ)」も人気のツールです。
■使用している主な家具
・テーブル:「INITIA(イニシア)」
・スツール:「Join(ジョイン)」
・モニター:「MAXHUB(マックスハブ)」
気になる「音」への工夫
様々な人が集まって会話や打ち合わせが行われるフロアで気になるのが、「音」です。オフィスからオンラインミーティングに参加するシーンも多く、様々なオフィス共通の悩みと言えます。ブース、パネルなどを効果的に設置するのがおすすめです。
吸音パネルを使用したブース:「fore(フォーレ)」
【詳しくは】オンライン会議、周りの音が気になるときに活躍!おすすめのツール
「オープンスペースの音環境を快適に整えるブース製品のご紹介」
ルール作りと運用の工夫
ABW成功のポイントは、制度やルールを整えること、そしてそれらを運用していくことです。そのためには、社員に理解してもらうための工夫が必要です。
コクヨ品川オフィスのPOP
使い方マニュアルを作って配るだけでは、社員からの問合せがあったり誤った使い方がされてしまうことがあります。トラブル防止や管理者の負担削減のためにも、実際に使う場所やオフィス内で周知することが重要です。
■工夫のポイント
・決める:制度やルール、運用方法
・見える:POPやサイネージでルールの周知・情報案内
・伝える:使い方のマニュアル化と発信
【関連記事】「【2023】ABWとは?導入企業が伝えるメリットや進め方」
ICT・IoTツールの活用とデータ分析
ABW導入で気になることといえば、誰がどこにいるのかわからない、うまく使われていないといった懸念ではないでしょうか?
品川オフィスではこれらの対策としてICT・IoTツールを導入するだけでなく、そこから得られるデータを分析しオフィスのアップデートに活用しています。
【関連リンク】オフィスのデータを見える化「ワークプレイスダッシュボード」
■ABW導入で起きがちな課題
・誰がどこにいるのかわからない
・会議室やスペースが効率よく使われていない
・オフィスとリモートワークの人と疎外感がある
これらの課題や懸念は、ICTツールを導入することで解決できることがあります。また、オフィス内での人の流れや、よく使われている場所、そうでない場所などを把握し見える化ができれば、ワーカーの状態やオフィスの改善に役立ちます。
■ICTツールの例
・スマートフォンでの社員位置情報システム
・会議室、個人席予約システム
・サイネージ等でのデータの可視化システム
・バーチャルオフィス
【関連記事】【ICTとは】ITとの違いやICT化を推進する際のポイントを解説!
位置情報システム
位置情報システム「beacapp」
位置情報システム「beacapp」アプリを社員のスマートフォンに入れ、位置情報をリアルタイムで把握することができます。話をしたい人を探すときにつかうだけでなく、どの場所がよく使われるかなどの利用状況や、誰と接触しているかといった情報が取得できます。
持ち物、施設の工夫
ABWやフリーアドレスでは、従来の固定席では自席に置いていた資料などはどうなるのでしょうか?電話、PC、個人の荷物の工夫について、コクヨの例をご紹介します。
3つのゼロ化
より行動的なワークスタイルのため、コクヨ品川オフィスでは働く場所の固定化につながる要素を削減しています。それらが持っていた役割を整理し、代替手段を設けています。
・固定電話:スマートフォンに変更
・デスクトップPC:ノートPCに替え、オフィスでは大型ディスプレイを使える座席を設置
・個人ロッカー:1日利用の貸出ロッカーを設置
コクヨのABWを実際にご覧いただけます
ABWの特徴やチェックポイント、コクヨ品川オフィスの事例をご紹介しました。ABW成功のポイントは、豊富なノウハウを見聞きし、自社に合った内容をしっかりと固め、プランを立てることです。
コクヨ品川オフィスでは、ツールや制度の整備のこと、事前準備と社員へのインプット方法などを、実際のABWオフィスをご見学いただきながら、体感いただけます。品川以外にも、ご覧いただける拠点がございます。ぜひ、お越しください。