チェックワード

2016.10.27

「さわり」は冒頭のことではない

本日のチェックワード 28「さわり」

企画書1ページめの、さわりの部分をご覧ください。

「さわり=冒頭」のことだと思っている人が多く、「始めの方を見てほしい」という意図でこのような言い方をする人がいます。しかし、『さわり』は本来「要点、核心に触れる部分」といった意味。1ページめに要点が載っているならこの表現でOKですが、序論や背景などが書かれている場合は、「これがこの企画書の要点なのかな?」と見る人を混乱させてしまいます。正確な意味を押さえて、正しく使いましょう。
 

この使い方ならOK

・1ページめの、企画意図の部分をご覧ください。
・会議に出席できなかったので、さわりだけかいつまんで教えてくれる?

監修/篠崎 晃一(Shinozaki Koichi)

東京女子大学教授。専門は方言学、社会言語学。『例解新国語辞典』(三省堂)編修代表や、テレビ番組「ワーズハウスへようこそ」(日本テレビ系)の監修など幅広い分野で活躍。『えっ?これっておかしいの!? マンガで気づく間違った日本語』(主婦の友社)など、日本語の誤用に関する著書も多い。