<「会社のオフィスリニューアル、何を指針に検討すればいいの?」のお悩み解決をサポート。「オフィスサーベイ」ってなんだ?>
こんにちは! GOOD WORK DAYS.編集部です。
在宅ワークが定着するにつれて、「自宅では出来ないことをするために出社する」というワーカーが増えてきました。それに伴い、従来のオフィスではなく、新しい働き方に沿った「新しいオフィス」へのリニューアルを検討する企業も増えています。
そこで、すでにオフィスリニューアルのプロジェクトを進めているけれど「何を指針にすればいいの?」「もはや何が正解なのか?」とお悩み中の企業担当者は多いのではないでしょうか。「理想の働き方やオフィス像はあるものの、どんな効果があるのか?を問われると役員層を説得できない...」という声は、私たち編集部メンバーもよく耳にします。
今回は、そんなお悩み解決をサポートするコクヨのアンケートサービス「オフィスサーベイ」をご紹介。担当の高木 秀樹さんにお話をお聞きしました。
▶オフィスのリニューアルを検討している企業の担当者
▶プロジェクトの担当者になったが何から手をつけたらいいか分からない
▶これからのオフィスには何が必要?逆に不要なものは?を知りたい
という方、ぜひ最後までお付き合いください。
【目次】
ーコクヨの「オフィスサーベイ」って、どんなことが調べられるのですか?
高木 はい。まずオフィスのリニューアルにあたり「どうしたら社員の満足度が高い働きやすいオフィスになるか?」を検討するために、いま社員たちがどんな不満要素を抱えていて、オフィス環境に何が足りないのか、会社の現状の把握する必要があります。
「オフィスサーベイ」は、企業の社員の方々にインターネットを使ってアンケートに協力していただき、みなさんの仕事への意識や働き方、働く環境への満足度などを調査するんです。
>>導入からアウトプットまでの流れなど、詳しい内容はコチラから
具体的には二つのメニューがあって、ひとつは、オフィスでどのような行動=働き方をしているかを調査する「ワークスタイル診断」、もうひとつは、オフィス環境の満足度・重要度を調査する「ワークプレイス診断」です。
ーどういった調査結果が見られるんですか?
高木 アウトプットとしては、全体結果や属性別結果のデータをまとめた集計レポートと、結果の要点をまとめたサマリー報告書の二つを提供します。
高木 たとえば、この調査結果のイメージを例にしてみると、「会議室:満足度67.0%」や「接客・商談のためのスペース:満足度80.9%」の満足度が高い一方、「打合せコーナー(オープン):満足度47.7%」や「気軽な情報交換ができるスペース:満足度22.7%」は満足度が低く、カフェスペースなどを人が集まって会話できるしつらえにする必要がある」といったことなどがいえると思います。
また、これまで集めてきた約7万人分のデータから平均値を割り出し、それと比較してどうか、という視点でも見ていきます。ただ単にアンケート集計をするだけではなく、他社平均と比較して自社の課題点を洗い出せるという点がポイントですね。
ーなるほど。数値化すると伝わりやすくていいですね。こういった調査結果はどのように活用されていますか?
高木 主には、役員層をはじめとした社内への報告書作成や説得材料として活用いただくことが多いですね。社員全員の意見を集めて数値化することで、改善の優先順位を決めやすかったり、一部の「声の大きい人」の意見に左右されにくくなったりという利点があります。
ー「みんなが言ってますよ」、みたいな。
高木 はい。こうしたアンケート調査は基本的にはオフィスリニューアル前に実施しますが、「ワークプレイス診断」のほうは、リニューアル後も同じ設問でアンケートをとって、前後でどのような変化があったかを調べるケースもあります。
ーリニューアル前後で変化が顕著に表れやすいポイントなど、傾向はあったりするんですか?
高木 ケースバイケースですが、やっぱりオフィス内で長い時間を過ごす場所ということで、「デスク環境」に関する項目は変化が大きいです。たとえば、固定席からフリーアドレスに変更したとします。そうすると、社員にとってはそれまで自分ひとりで利用できていたスペースを取り上げられてしまうわけですから、運用に慣れるまでは満足度が低下する傾向があります。
その一方で、接客スペースやリフレッシュスペースなど、それまで持っていなかった共用施設を充実させると満足度が上がりやすいという傾向があるんですね。オフィスを変えれば何かしら不満点は出てしまうものですが、その代わりこんな施策をしました、その点の満足度は上がっています、ということも調査結果で示すことができます。
ー「オフィスサーベイ」はどんなお客さまが利用されていますか?
高木 業種や企業の規模にかかわらず、単純に「かっこいいオフィスにしたい」とか「コスト削減のためにオフィスを縮小したい」ということではなく、「社員の声を聞いて、より働きやすいオフィスをつくりたい」と考えている担当者さまからのご依頼が多いです。
ただ基本的には、アンケート単体でのご利用というケースはないんですよ。
ーそうなんですね!
高木 最近は、社員の代表者を集めてディスカッションしてもらって、「理想のオフィス」をみんなで考えるワークショップを開催したり、最終決定者となる役員にインタビューしたり、さまざまな方法で社内の声を集めたいという総務さまが増えていて、アンケートはそれらとの複合技の一つに過ぎないんです。とくにここ4~5年ぐらいですかね、「働き方改革」あたりから、「社員参加型で新しいオフィスづくりをしたい」という認識が広がってきたと実感しています。
ーたしかに。ワーカー自身も、自分たちでつくったと思えたら、オフィスに愛着も湧きそうです。
高木 昨年お手伝いした案件なんですけど、「さらに働き方改革に力を入れたいから、働き方の見直しから手伝ってください」とコクヨに声がかかっていたんです。その一環で私たちが現場に伺ってワークショップを行いました。
そのなかで職員のみなさんの働き方をより知るために、「いま自分の働き方」「将来よくなった状態」をイメージした写真を選んでもらうというワークを行ったのですが、現状については「目の前の仕事をこなすだけで精一杯!つらい!!」という悩み多そうな写真を選んでいる方も、将来は「もっとチームで明るく楽しく仕事をこなしていきたい!」というイメージを選ばれていて、明るい未来の働き方やオフィスについての議論が盛り上がりました。
昨年10月にパイロットオフィスを開設して新しい働き方の実証トライアルをしていただいていて、私たちはその実証結果の分析をいまは行っているところです。
ーそこまでやられているとは...驚きました!
ーお客さまに喜んでいただいた事例などはありますか?
高木 普段「働き方やオフィス」についてのアンケートを通常行っているのですが、オフィスリニューアルに合わせて社員食堂をメニューや食品業者さんも含めて刷新したいから、食堂に関するアンケートを作ってほしいというオファーを某金融機関さんからいただきました。そのときは、「ランチのAセットかBセット、どちらが好きか」とか「ランチに使われているお肉はおいしいか」みたいな、かなりマニアックな設問をつくっていましたね(笑)。
ー完全にオリジナルですね(笑)。
高木 こういうオリジナルのアンケートをつくりたいという企業さんも多いんですよ。人間の心理として、どれだけしっかり作りこまれたものでも、どこかを変えたくなるんですね。なので通常の運営では設問の一部をカスタマイズ可能にしていて、ちょっとしたご要望であればすぐにお応えできるようにしています。
また、リニューアル後に新しいオフィスの運用についてご相談をいただくこともあります。その際は、どの企業さまもリニューアルに際して力を入れた施策ってあると思うので、そこにフォーカスしたオリジナルのアンケートを作成して「その施策はうまくいったか? 改善の余地はあるか?」を調査して今後の更なる改善の指針となるような結果を導くことを心掛けています。
ーアンケートをとってオフィスをつくるまでで終わり、ではなく、その後も相談できるのは心強いですね。
ー高木さんにとって、仕事とは?オフィスとは?どういったものですか?
高木 僕はいま44歳で入社19年目なのですが、就職氷河期で就職浪人を経験した世代で、たまたまコクヨに入社できて現在に至ります。なので誤解を恐れずに言うと「生きるために働いている」みたいなところがどこかにあるんですね。ただ、自己実現のためとかギラギラした熱量こそないものの、ときには新しい挑戦もしながら、日々の仕事をよりよくしていきたいですね。
いまは基本的には在宅で仕事をするほうが好きですが(笑)、オフィスはやっぱり人が集まる場所なので、「楽しい場所」であるのが理想的ですね。
ーありがとうございました!
今回は、オフィスの現状を可視化する「オフィスサーベイ」についてお話をお聞きしましたが、実際はアンケート調査だけでなく、ワークショップの実施やパイロットオフィスの実証調査まで、広い範囲でオフィスづくりをサポートされていることに驚きました。
DAYS OFFICEも今後の参考にさせていただきます!
(おわり)
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