2024.2.28[ 家具 ]

【潜入! コクヨショールーム】 第5回:自分にピッタリなオフィスチェアーを見つけよう!

#オフィスチェア

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【潜入! コクヨショールーム】 第5回:自分にピッタリなオフィスチェアーを見つけよう! 【潜入! コクヨショールーム】 第5回:自分にピッタリなオフィスチェアーを見つけよう!

未来のワークプレイスと働き方を提案するコクヨ。法人向けショールームが2023年11月にリニューアルしました! ということで、働き方に関する取材や、あらゆる業界で働く方へのインタビューを数多く担当し、働き方に興味があるライターの菱山恵巳子が潜入! 全6回の連載を通して、これからのオフィスづくりについて考えます。

働く空間で、必要なイスは変わる

今回は「イスの選び方」にフォーカス! 私も以前、自宅での作業用にオフィス用チェアーをネットで購入したことがあります。しかし、いまいち体に合っておらず、集中力も落ちている気が...。そのせいもあって、かなんと椎間板ヘルニアを患うほどの腰痛持ちにもなってしまいました。在宅ワークが増えて、あらためて仕事の生産性とイスの関連性をしみじみと実感しています。

そこで今回は、私が「仕事用として実際に買うなら」をテーマに、本気でイス選びを行ないました!

1kokuyoshowroom-5.jpg ショールームには、たくさんのイスがずらりと並ぶコーナーが。ここでは、イスに座ることができるのはもちろん、選び方のポイントまでわかるんです!

まずは、そもそもコクヨがイスをどのように分類しているのかを押さえておきましょう。デスクワークを快適にする「オフィスチェアー」、在宅ワークにもぴったりなリビングライクなデザインの「カジュアルチェアー」、ミーティングでの使用を想定された「会議イス」の3パターンです。今回は、私が日常的に使っている「オフィスチェアー」と「カジュアルチェアー」の中からお気に入りを選ぶことにしました。

2-2kokuyoshowroom-5.jpgそしてコクヨでは働く空間を「姿勢」×「着座時間」のマトリクスで分類し、それに合うイスの提案をしています。

今回選ぶ「オフィスチェアー」は、「長時間の静的ワーク」空間、つまりはオフィスの作業スペースなどで使用するものです。そのため、体への負担が少なく個人差への対応ができる機能が必要です。一方、「カジュアルチェアー」は「長時間の動的ワーク」空間での使用を想定しています。つまり、長時間に耐えられる座り心地と、立ったり座ったりの動きをサポートできる機能を選ぶ必要があります。

イスの選び方の「4原則」って?

イスの4原則では、自分に合うイスってどう選べばいいのでしょうか? イスは毎日使う仕事の相棒、もう「なんとなく」で選ぶのは卒業したいところです。

そんな選び方の基準として、コクヨでは「イスの4原則」を提唱しています。1つずつ見ていきましょう。

まずは①負担の少ない「アライメント」が整った姿勢を促すこと。これは、背骨のS字形状を正しく保てるように簡単に調整できるイスかどうかという点。S字形状は人によって異なるのですが、正しく保たれていないと、肩こりや背中の慢性的な痛みにつながるそうです。反り腰で腰痛持ちの私は、一番気にしなければいけないポイントな気がします。

続いて②適度に動けて「静的疲労」を蓄積しないこと。長時間座り続けると、筋肉や血流への負担が強くなってしまいます。そこで、イスに座っていても時々体を動かせるような仕組みも必要なんです。たしかに、1日中デスクワークをしていると、立っている時とはまた違う疲れがドッと溜まりますよね。

そして③適正に「体圧分散」されていること。座面の狭い範囲に圧力がかかるとおしりが痛くなってしまいます。なので、座面の接触面積を広げ、圧力を分散させる必要があるとのこと。

最後は④適正とされる「サイズ」に調整できること。体格や姿勢に合ったサイズに調整できるイスならば、猫背になる心配もありません!

この4つのポイントを押さえながら、イスを選んでいきましょう!

長時間作業も快適にこなせるオフィスチェアー

4kokuyoshowroom-5.jpg まずは「オフィスチェアー」から。一覧を見てみても、オフィスチェアーだけでこんなに種類があるんです。

5kokuyoshowroom-5.jpg 気になったのは、「Duora2(デュオラ2)」。寄りかかると背もたれと座面が連動して動き、スムーズに体にフィットします。

6kokuyoshowroom-5.jpg ショールームには鏡もあり、座っている時の姿勢を自分で確認することができます。Duora2に座りながら、コクヨの廣津さんに正しい姿勢を教えていただきました。ポイントは、背骨が正しいS字形状になっていることと、膝が直角になっていること。その座り方って、意識していても自分ではなかなかキープできないですよね。でも、このイスは無理なく自然に正しい姿勢をサポート。正しい姿勢=無理をするわけではない! ということを早くも実感しました。

そしてDuora2では、レバー操作で背もたれの位置を前後に調整できるので、鏡を見ながら私にとっての「正しい姿勢」に整えました。イスの4原則「①負担の少ないアライメントが整った姿勢を促すこと」ができているかは、ここでチェックできますね。

7kokuyoshowroom-5.jpg 働く時の正しい姿勢として、肘の高さも意外と重要だそうです。デスクと同じ高さに肘かけがあることで、PC作業時の手の疲れが軽減するんですって。今まで意識したことがなかったのですが、たしかに腕がラク! 職業柄、時には1日中PCで文章を書いているので、今後は腕の高さにも気を付けようと思います。座っているのは「Mitra2(ミトラ2)」。可動肘タイプなので、デスクの高さや体格に合わせ、好みの位置に調整できます。

8kokuyoshowroom-5.jpg 「Bezel(ベゼル)」シリーズでは、座ったまま伸びをして、イスの選び方の4原則、「②適度に動けて静的疲労を蓄積しないか」を試してみました。シンクロロッキング機能が搭載しているので、伸びをしてみると、背もたれが自然に傾き、背中にフィット。また、座面下のグリップでロッキングの強さも体格に合わせて変えることができるんです。そのおかげで気持ち良く伸びることができます! 座っていても適度に動けるって、こういうこと! 体がガチガチに固まりやすいデスクワークの概念を変えます。

9kokuyoshowroom-5.jpgヘッドレスト付きタイプのイスも体験。これまでヘッドレスト付きのイスを使用したことがなかったのですが、頭が支えられるとたしかに首がラクです。視線が自然と前を向き、頭が落ちないので、猫背も解消できます。猫背はクセになっているから仕方ないと諦めていましたが、イスを変えれば姿勢も変わるんですね。4原則の「④適正とされるサイズに調整できること」の大切さを実感しました。

10kokuyoshowroom-5.jpg「ing(イング)」シリーズは、座面が自在に動き、じっとしていても体を動かしても自然と働きやすい姿勢をサポートしてくれます。細かい調整が不要でどんな体格にもフィットするのは、多様な人が働くオフィス向きかもしれません。

11kokuyoshowroom-5.jpgそして、コクヨのイスの中でもロングセラー商品の「Wizard4(ウィザード4)」にも座ってみました。

12kokuyoshowroom-5.jpg背中のレバーを横方向にスライドさせることで、腰の部分のクッションを調節できる「ランバーサポート」機能がついています。これで背骨形状を適切な位置に保てるのです。この腰へのサポートはありがたい! 腰のカーブにイスがフィットする感覚が心地よく、体全体が軽く感じます。 長時間座る上で必要な機能だと思いました。

13kokuyoshowroom-5.jpg実際のPC作業を想定し、座面と肘の高さ、ランバーサポートを自分専用に調整して座ってみました。これはかなり座りやすい! これだったら、椎間板ヘルニアにならないで済んだかも...! 感動的な座り心地だったので、オフィスチェアーのお気に入りは、Wizard4に決めました!

カジュアルチェアーは、リビングライクだけど機能性も抜群!

14kokuyoshowroom-5.jpg続いてカジュアルチェアーも選んでいきます。理想はリビング・ダイニングに置いてもインテリアに馴染んで、仕事用としての機能性も抜群なもの。つまり、ダイニングテーブルでの在宅勤務用を想定しています。現在、我が家のダイニングにはデザイン重視のイスが置かれているので、とてもPC作業ができるような状態ではありません。デザインと機能性の両面で納得できるイスはあるのでしょうか?

そんな疑問を抱えつつ、まずは写真右の背もたれがウッド素材になっている「ingLIFE(イングライフ)」から試してみました。

15kokuyoshowroom-5.jpg座ってみると、座面が360度自由に動き、前傾8°、後傾12°、左右にもそれぞれ10°傾くので、どんな姿勢にもフィットします。前かがみになった時にももが圧迫されないのが新感覚。例えるなら、まるでバランスボールに座っている感覚です。座面が前傾することも体への負担を下げてくれる要素だなんて、知りませんでした。

また、座面も広く、ゆったりしています。イスの4原則「③適正に体圧分散されていること」が叶うイスです!レザー張りの座面&4本脚なのも、オシャレですよね。たしかにダイニングにも馴染みそうです。1脚目から期待を越えてきます!

16kokuyoshowroom-5.jpg続いて座ったのが「CODE(コーデ)」。かなりコンパクトで、オフィス家具とは思えないシンプルなデザインです。一見するとインテリアショップに売っているようなオシャレなイス。でも、機能性はもちろん抜群。クッションが程よい固さなので、包み込まれるような座り心地。高さの調節もレバーで簡単にできます。背面はパイプ肘、張りぐるみ、樹脂タイプが選べます。今回座ったパイプ肘は見た目がスタイリッシュですし、掴むことで立ち座りがラクだと感じました。

CODEの隣のイスが「Liite(リーテ)」シリーズです。こちらもインテリアに馴染むデザインですよね。

17kokuyoshowroom-5.jpg座ると前傾3°、後傾6°傾きます。先ほどのingLIFEよりも可動域は少ないですが、前後傾タイプのイスに慣れていない私としてはこれくらいの方が正しい姿勢をキープできそう...。背もたれがしっかりと体を包み込んでくれる感覚も快適です。

18kokuyoshowroom-5.jpgということで、私が買うならカジュアルチェアーは、「Liite」に決まり! オフィスチェアーで選んだWizard4と並べてみました。Liiteは在宅勤務用に家族も使うダイニングテーブルに、Wizard4は書斎に置いて、集中作業をする時に使いたいです。このように、自宅であっても働く空間ごとにイスは変えたくなります。つまり、オフィス空間を演出するのにも、やはりイスは重要な要素なのです。

オフィスだとしたらLiiteはミーティングやランチもできるラウンジに、Wizard4は作業用デスクに置きたいですよね。

19kokuyoshowroom-5.jpgショールームには本当にたくさんのイスがあって、正直、何時間でもいられるくらい。しかもどのイスもそれぞれ良さがあり、2脚に絞るのはかなり苦労しました...。 色や素材によっても印象は変わりますし、カスタマイズによっても座り心地が異なります。イスを選ぶ時は実際に座ってみないとわからないと、強く感じました。

オフィス用に導入するイスを選ぶ際、ぜひショールームで試してみてくださいね。

次回はいよいよ最終回。サステナブルなオフィスのための、家具の工夫を紹介します。

■東京ショールーム
アクセス:JR品川駅 港南口より徒歩3分
東京品川オフィス(THE CAMPUS)北館3階・4階
営業時間:平日 9:00~17:00(最終入館16:30)
https://www.kokuyo-furniture.co.jp/showroom/tokyo-sr/
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ライター/コラムニスト

菱山 恵巳子

新卒で広告関係の会社に就職。ライターとして独立後、企業インタビューやビジネスコラムを中心に執筆。双子の小学生を育てながら働いており、「多様な働き方」は長年考えているテーマ。

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