働き方

働き方用語辞典 「アンラーニング」

公開日:2025.4.10

執筆:コクヨコラム編集部

#トレンド #人材育成 #働き方用語辞典 #制度

この記事をSNSでシェア
働き方用語辞典 「アンラーニング」

アンラーニング

新たに有用な価値観を取り入れ、過去に得た知識やスキル、習慣を見直したりアップデートすること

「アンラーニング」とは、従来の価値観や知識、スキル、経験などを取捨選択しながらアップデートしたり、身に付けることです。

アンラーニングは日本語では「学習放棄」、「学びほぐし」とも表現されますが、過去に学習したことを「忘れる」のではなく、時代に合わせて自分自身をアップデートすることをいいます。

生活の様々な場面で発生しますが、身近なビジネスシーンでは、就職や転職、異動、昇進、新規プロジェクトの発足などで、新しい環境に適応するために行われます。

アンラーニングが注目される背景には、デジタル技術の進展やパンデミック、働き方改革などによる、社会や環境の急激な変化があります。より柔軟に適応・対応するためには、現況に合わない固定観念や価値観を捨て、必要なものを学び変化していくアンラーニングが必要不可欠となっています。

■アンラーニングを導入するメリット
・人材育成に効果的
新しいスキルを取得することで、過去の経験にとらわれず成長を促すことができる。
変化を苦手とする年代の社員にも、アンラーニングを通して効果的な成長が期待できる。

・業務効率の向上
不要なルールやスキルを見直し業務改善を推進、効率化を図ることで生産性が高まる。
結果として、組織全体の業績にも好影響を与えることができる。

・適応力の向上・イノベーション
既存の考えや常識を見直し新しいスタイルを取り入れる習慣を持つことで、変化に早急かつ柔軟に対応できる。
結果として、固定観念に縛られず視野が広がり、イノベーションにもつながる。

■リスキリングとの違い
混同されやすい言葉として、新しいスキルを獲得するという意味の「リスキリング」がありますが、意味に違いがあります。

・リスキリング
新しい職業や業務に適応するために全く異なる知識や価値観、スキルを習得すること

・アンラーニング
環境や時代の変化に対応するため、既存の知識や価値観やスキルを更新すること

ポジティブな効果が期待できるアンラーニングですが、進め方によっては従来のやり方や考え方を否定されていると感じたり、変化に対する不安や抵抗感が生まれ、ストレスにつながることもあります。マイナス要素でモチベーションの低下にならないよう、フォローも重要です。

最初は研修やワークショップの一環として部分的に取り入れたり、アンラーニングの目的の理解を深めるステップを入れるとよいかもしれません。そうすることで変化を恐れず、新しい刺激を受けながら肯定的に実践することができるでしょう。

働き方用語辞典 Vol.4

この記事をSNSでシェア
ページ
トップへ