HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典「リモートハラスメント(リモハラ)」
公開日:2025.5.15
執筆:コクヨコラム編集部
#コミュニケーション #トレンド #リモートワーク #働き方用語辞典
「リモートハラスメント」とは、リモートワークに起因して発生するパワハラやセクハラなどのハラスメント行為のことで、「リモハラ」とも略されます。WEB会議やEメール、チャット、SNSといった、オンラインツールを使用したコミュニケーションにおいて発生する、さまざまなハラスメントを指します。
リモートハラスメントは、通常のハラスメントやインシビリティのような不快な言動に加え、リモート環境ならではの閉鎖性によるハラスメントが含まれるのが特徴です。
リモートワークは自宅や個室など他の社員がいない環境で行われること、メールやチャットなど個人宛てのメッセージは外部からは見えないことから、リモートハラスメントの被害に遭っても周囲が気づきにくく、エスカレートしてしまう恐れがあります。
■リモートハラスメントの具体例
―セクハラ
・身体を見せたり、露出したりする
・ヘアスタイルや服装、化粧、容姿、体型について言及する
・背景に見える部屋について言及する
・プライベートな質問をする
―パワハラ
・カメラの常時起動を指示したり、バーチャル背景の使用を認めない
・チャットやメールで行動を監視したり、メッセージへの即レスを命じる
・時間外労働やオンライン飲み会の参加を強要する
―モラハラ
・メールやメッセージの無視、必要なオンライン会議に呼ばない
・通信環境や住環境に叱責する
・生活音や家族の声などに苦情を言う
■リモートハラスメントが発生する背景
―公私混同しやすい環境
・自宅など私的な空間でリモートワークを行うことも多く、プライベートと仕事の切り替えができず、公私混同してしまうことで、不適切な言動をとってしまう
・オフィス出社と違って、物理的な「退勤」・「帰宅」を実感しづらく、労働時間外にも関わらず業務指示を出してしまう
―相手の行動が把握できない不安
・リモートワークは特性上、相手の行動が把握しにくいため、不安感により過剰な監視や干渉をしたり、過度なコミュニケーションを取ってしまう
―リモートワーク運用ルール・制度の整備不備
・運用ルールがない、行動基準が不明瞭、そしてコンプライアンスが周知されていないといった環境が、不謹慎な言動や時間外の対応要求などのハラスメント温床となる
リモートワークはまだまだ新しいワークスタイルです。不慣れだったり、導入したものの、制度が整っていないために、認識や距離感の違いが起き、コミュニケーショントラブルにつながることもあります。ハラスメントに発展しないよう、対策が必要です。
リモートワークを導入する際には、就業時間の厳守やコミュニケーションの取り方、報告の仕方など、運用におけるルールをしっかり定め、コンプライアンス研修なども取り入れながらストレスのないリモートワークを目指しましょう。
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