その他

働き方用語辞典「ナレッジマネジメント」

公開日:2025.7.10

執筆:コクヨコラム編集部

#マネジメント #働き方用語辞典

この記事をSNSでシェア
働き方用語辞典「ナレッジマネジメント」

ナレッジマネジメント

個人が保有するスキルやノウハウを組織全体で共有・活用し、新しい知識を獲得するマネジメント手法

「ナレッジマネジメント(Knowledge Management)」とは、従業員が持つ知識や知見、スキル、ノウハウなどを、組織全体で共有・活用することで、企業の成長や競争力の向上につなげる経営手法です。ナレッジは、実務で得た経験やコツ、工夫、勘など、有形や無形の情報資産なども含まれます。

ナレッジマネジメントを導入することにより、組織の生産性の向上や新規事業開発、知識創造、技術革新の促進などを図ることができます。

近年、終身雇用制度の崩壊や人材の流動化、リモートワーク導入など、働き方の多様化が進む一方で、以前に比べて組織内での知識やノウハウ共有が難しくなっています。また、ビジネスのグローバル化に対応するため、日本独特の「暗黙知」をITツールを活用して「形式知化」し、誰でも情報を共有できる仕組みづくりが進むなど、多方面でナレッジマネジメントの重要性が高まっています。

■ナレッジマネジメントのメリット
・業務の効率化
ナレッジを共有することで、誰もが同じように作業でき、効率的に進めることができる。また、業務や知識、スキルの属人化解消にもつながる。

・人材育成の効率化
業務に必要な技術や知識を集約しておくことで、ゼロから教えることなく、効率的に人材を育成することができる。

・組織力の強化
社内でナレッジを広めることにより、他部署の情報や知識を習得することができ、事例に対する応用力を高めることができる。また、新たな情報に触れ、アイデアの創出も期待できる。

■ナレッジマネジメントの4つのタイプ
・ベストプラクティス共有型
優秀な社員の思考・行動パターンを言語化して共有することで、組織全体のスキルアップや業務改善につなげる。

・知的資本型
特許や著作権など、組織の知的資産・無形財産を経営戦略に活用し、新たな価値を生み出しながら収益向上を図る。

・専門知ネット型
社内外の専門知識をデータベース化し、「FAQ」、「よくある質問」のようにすぐに検索・閲覧できるようにする。

・顧客知共有型
顧客からの意見・クレーム、対応履歴などをデータベース化することで、顧客対応プロセスを最適化し、顧客満足度向上を狙う。

ナレッジマネジメントを導入・活用するにあたり、まずは目的を明確化し、社内周知することが大切です。社内の点在した膨大で多様な情報の収集には、社員の協力が不可欠です。組織に合ったツールやシステムを使用して一元管理すると、誰もが効率的に活用することができるでしょう。ナレッジの共有化が進むことで、業務効率化や部門間の連携促進、そして社員エンゲージメントの向上も期待できます。

yougojiten_banner.jpg読むと誰かに話したくなる!
トレンドのキーワードと解説をまとめてPDFでダウンロードいただけます。

この記事をSNSでシェア
ページ
トップへ