2023.2.16[ 働き方用語辞典 ]
働き方用語辞典「サーキュラーエコノミー」


サーキュラーエコノミー
廃棄物や消費量を最小化し、資源投入量を抑えつつ
ストックを有効活用して付加価値を生み出す循環型の経済モデル
「サーキュラーエコノミー」(circular economy)とは、日本語で「循環型経済」を意味する新しい経済システムです。これまでの経済活動では廃棄されていた製品や原材料などを「資源」と考え、リサイクル・再利用などで活用し、資源を循環させるのが特徴です。
図の出典:令和3年度版 環境・循環型社会・生物多様性白書(環境省)
■サーキュラーエコノミーと従来の経済システム(とリニアエコノミー)の違い
従来の経済システム「リニアエコノミー(線型経済)」
- ・「資源の抽出→製造→消費→廃棄」という一方向のシステム
- ・最終的に大量の廃棄物を生み出し、資源の枯渇や環境問題などの深刻化が懸念される
「サーキュラーエコノミー(循環経済)」
- ・「資源の抽出→製造→消費→リサイクル・再利用(=資源の抽出)→製造」と、循環するシステム
- ・「そもそも廃棄物や汚染を発生させない」という発想で、リサイクルや再利用を想定した設計
- ・環境問題の解決策や、新しいビジネスモデルとして注目される
サーキュラーエコノミーでは、「永く使える」ことも重要な要素です。製品をリサイクル・再利用がしやすい設計にするだけでなく、製品寿命を延ばすためのメンテナンス、リースやシェアリングによる利用効率の向上なども重視されています。
コクヨでも、「永く使える」ことを意識した製品を多く発売しており、チェアー「Wizard4(ウィザード4)」、「pallo(パロ)」や「Liite(リーテ)」、ソファー「OSFA(オスファ)」などがあります。
サーキュラーエコノミーは、従来の大量精算・消費・廃棄のシステムで発生した、自然環境の汚染や破壊、気象変動などへの解決策として、全世界の企業で取り入れられ始めています。
消費者の価値観が変化する中、循環型の製品やビジネスモデルは競争力にもなります。企業だけでなく、消費者も加わってサーキュラーエコノミーへの移行が世界中で広がっていくでしょう。