2023.6. 8[ 働き方用語辞典 ]
働き方用語辞典 「キャリアドリフト」


キャリアドリフト
流れに身を任せ、キャリアを構築すること
「キャリアドリフト」とは、キャリアの方向性だけは明確にしつつ、詳細な道筋は決めずに、あえて状況に流されるままキャリアを形成する考え方を指します。
節目ごとに起こる出来事や出会い、チャンスを楽しみ、「どのように働きたいのか」に重点を置くのがキャリアドリフトの特徴です。漂流するという意味の「ドリフト」から由来します。
かつての日本社会では、年功序列や終身雇用が一般的でした。しかし変化の激しい昨今は、たとえ具体的な長期のキャリアビジョンを思い描いたとしても、その通りにいくとは限りません。そういった背景から、いっそのことキャリアを状況の流れに任せるという「キャリアドリフト」が注目を集めています。
■キャリアドリフトのメリット
- ・環境の変化に対応可能
- ・モチベーションを維持できる
■キャリアドリフトと関連する言葉
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・キャリアデザイン
仕事面やプライベートの将来像を描き、実現に向けて詳細な計画を設計すること。
キャリアドリフトはキャリアデザインの方法の1つと言えます。 -
・キャリアアンカー
船のいかりを意味する「アンカー」から由来した言葉で、ワークスタイルやライフスタイルにおいて、最も大切にする欲求や価値観のこと。
キャリアを構築する際に、キャリアアンカーが重要な指標になります。 -
・プランド・ハップンスタンス(計画的偶発性)
偶発的に起こる出来事をポジティブに捉え、そこからスキルや経験を積んでキャリアアップへつなげる考え方。
キャリアドリフトを成功させるには欠かせない考え方のひとつです。
キャリアドリフトは、変化を享受しながらキャリアを積んでいくことを言いますが、タイミングをしっかり見極めて状況に流されないことが大切です。結婚や出産、転勤などの大切な節目に適切な変化をもたらすことで、思い描いた理想に近づくことできるでしょう。