働き方改革の成功はグランドコンセプトづくりから

働き方改革1:「環境・しくみ・人の力」を整える

「優秀な人材の確保」と「生産性の向上」が
働き方改革の二大テーマ

コクヨといえば文房具やオフィス家具の製造・販売、オフィス空間の設計を手がける企業というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。しかし一方で、1980年代から働き方の調査・研究を行い、働き方に対する知見を蓄積してきた「働き方のプロ」という自負も持っています。その強みをいかして、さまざまな企業・組織の働き方改革を支援する機会も近年になって急増しています。

では今の時代、なぜ働き方改革に力を入れる企業が多いのでしょうか。大きな目的の一つは労働力確保です。少子化高齢化などによって労働人口が減少するなかで、優秀な人材をいかに得ていくかは、多くの企業や組織にとって一大テーマです。よりよい人材を確保するためには、働きやすい環境を用意することが欠かせません。

また、生産性を向上させることも重要な課題です。働き手の数が十分とは限らないなかで利益を上げ、成長していくためには、生産性の向上が欠かせません。既存の業務を一人ひとりがよりスピーディーに終わらせ、短時間で成果を上げていくことが求められているのです。

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あるべき姿が見えなければ
効果的な施策は打てない

「労働力の確保」と「生産性の向上」を実現するために、多くの企業では多様な施策に取り組んでいます。しかし、なかなか成果が出ずに苦労している企業も少なくありません。その大きな原因は「グランドコンセプト」が描けていないところにある、と私は考えています。

グランドコンセプトとは、「企業としてどうありたいか」「自分たちの企業をどのように成長させていきたいか」という基本のシナリオです。あるべき姿が決まれば、その理想像に向けて何をすればいいかが決まってきます。逆にゴールが見えないと、目の前の問題にとりあえず対処するための行き当たりばったりな施策しか打てず、効果は期待できません。

真の課題を見極めなければ
根本的な解決策は見えてこない

一つ例を挙げて説明しましょう。近年、オフィスにおける課題として、「会議室の数が足りない」という声がお客様からよく挙がります。大企業になると100~200室の会議室を備えているところも珍しくないのですが、それでもお困りの声が絶えません。 しかし私たちが会議室の使用状況を調査してみると、「予約だけして実際には使われていない」「10名収容できる会議室を2人で使っているケースが多い」「ひんぱんに使われている会議室は全体の4割程度だった」といった実情が見えてくることが多々あります。

つまりこの事例では、会議室利用のしくみや社員の意識不足に問題があり、より効率的なしくみづくりや意識改革が求められているわけです。

真の課題を見極めずに会議室の数を増やしても、また同じ問題が起きる可能性は高いといえるでしょう。

組織のあるべき姿は
「環境・しくみ・人の力」を軸に考える

ただし、グランドコンセプトを描くといっても、フレームワークがないと難しいのも事実です。そこでコクヨでは、働き方改革のお手伝いをさせていただく際に、「環境・しくみ・人の力」という3要素を軸に「今後あるべき姿」を考えることをご提案しています。各要素の具体的な内容は以下のようになります。

環境(場):オフィスなどワークプレイスの構築、ICTツールの整備、書類削減・ペーパーレス化など

しくみ(型):フレックスやテレワークなどの制度・ルール設計、セキュリティポリシーの再構築、ITインフラの整備など

人の力(技):スキルアップ研修、企業風土の見直しをはじめとするコミュニケーションの再設定など

これまでにお手伝いさせていただいたお客様の事例を振り返ると、3要素のいずれか、もしくは複数の要素が例外なく不足しています。私たちはその不足要素に応じて、オフィス環境の支援やICTツールの提供、制度や風土の改革などをサポートしています。

もちろんその際には、現状の問題点を洗い出したり、取り組みの成果を検証したりする作業も必要です。私たちはコミュニケーション量を計測するノウハウや、今までに支援させていただいた多くのお客様のデータも豊富に持っているので、現状分析や効果測定も目に見える形でお客様にお伝えすることが可能です。

「環境・しくみ・人の力」の3要素を整えることによって、社員一人ひとりの行動や意識が変わり、働き方が変わっていくことが、働き方改革の成功へとつながるのです。

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鈴木 賢一(Suzuki Kenichi)
コクヨ株式会社 ファニチャー事業部/スペースソリューション事業部/ワークスタイルイノベーション部部長。コクヨの働き方改革領域の責任者でありワークスタイルコンサルタント。各種プロジェクトマネージャー経て、現職15年。年間50社を超える改革相談を通じて得られた「企業の課題」と「ありたい組織の姿」から、社員の働きやすさや生産性について大手企業の働き方改革支援をおこなう。


2019.01.09
作成/コクヨ

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