なぜ座っていても疲れるの?

人間は、進化の過程で4本足から2本足で立つようになりました。
2本足で重力に対してバランスをとるために、背骨はS字形状になったのです。
ところが、座ることによって背骨のS字形状が崩れてアーチ状になり、
腰や椎間板への負担がおおきくなります。
すると、腰を痛める、疲れる、内臓を圧迫するなど
上半身の様々な疲労を起こす原因となります。

コクヨが提唱する「3原則+1」

コクヨは「正しい姿勢で座れるイス」のための3原則についてその実現方法を工夫し、
さらに「+1」の価値を加えて“快適なイス”を提供しています。

〈原則1〉体圧が適正に分散されている

接触面積を広げることで、身体の表面にかかる圧力(=体圧)が、
局所的にかかるのを防ぐことを言います。
硬い板の上に座った場合の体圧は集中し、柔らかい面に座った場合は分散します。
しかし一方で、あまり柔らかい面は姿勢が崩れやすくなるため、
適度に安定感を持つことも座面にとって必要な要素となります。

背もたれや座面の大きさや面の形状、素材、肘掛けの有無に
よっても体圧分散性能は変わります。
コクヨでは座面や背もたれ面に適度な固さのある
ウレタンクッションを用いて、身体に沿って接触面積を広げることで、
体圧分散と姿勢保持を両立しています。

コクヨチェアーの体圧分散機能紹介

〈原則2〉背骨を自然なS字形状に近づける

人が、座った姿勢をとる場合、
背骨の「S字形状」が崩れて「アーチ状」になりやすく、

その結果、上半身のさまざまな疲労をおこす原因となっています。
そのため、座った姿勢でも、
背骨を自然なS字形状に近づけることが必要です。

それでも、座っているうちに
無意識に姿勢は崩れてしまいます。
コクヨのイスにはS字形状を正しく保つための、
背もたれ形状やサポート機能が搭載されており、
S字形状をより保ちやすくしています。

コクヨではまず、骨盤の上部をしっかり支えることを重視しています。
第5腰椎と骨盤上部をサポートすることで
骨盤を起こし、安定感のある座り心地になります。
この付近が不安定なイスの場合、姿勢が崩れやすくなってしまいます。

次に、S字形状のラインの個人差をサポートするのが、 第3腰椎付近です。
S字形状には個人差に対応するために、可動式のランバーサポート機能を
持ったイスがあります。

座面の後部を持ち上げることで骨盤の後部を押し上げ骨盤を起こして
支える機能を持ったイスもあります。

骨盤が回転し、前すべりしてしまうことを防ぐために、
座面の一部に傾斜を設けてサポートする方法もあります。

コクヨチェアーの背もたれ形状紹介

〈原則3〉適正とされるサイズに調節できること

一見、同じ体格の人でも「姿勢差」によって、
右図のようにS字形状には個人差が生じます。
一方で骨盤の大きさは体格差による個人差がそれほど大きくないため、
背もたれに腰部が自然に当たるように深く座り、
背もたれや座面の形状で骨盤をサポートすることにより、
背骨を自然なS字形状に近づけることができます。
さらに背中のサポート面を広げるためには、S字形状の個人差にも対応できる
「ランバーサポート機能」が有効です。

ランバーサポート機能搭載商品紹介

身の回りを見ていくと、長時間座るイス(新幹線や映画館など)には
ほとんど肘掛けが付いていることに気づきます。
先にも述べたように、両腕の重さは体重の約16%にもなるため、
机に向かう通常の作業姿勢において、
両腕を肘掛けにもたれることで肩への負担を軽減させたり、
体圧を分散させることができます。
コクヨでは肘掛けはオフィスチェアーにおいて重要な要素と考え、
肘掛け付きのイスを推奨しています。

可動肘の高さ調整 可動肘の水平調整

〈+1〉快適に座るためのもうひとつの価値

多様化するデバイスを駆使するワーカーへ、変化する作業姿勢を最適にサポートする新機能。

タブレットなどを用いたワークにおいても、S字形状を保ちやすくする
「前傾サポート」。背もたれはそのままに座面のみを前傾させることで、
背座の開角度を広げ、肩や腰への負担を軽減します。

オフィスでのワークスタイル・ワークステーションの変化に合わせ、
アクティブワークに特化したチェアー。

2つの動きを組み合わせたデュアルモーションメカニズムを搭載。作業の合間に大きく姿勢を変えてリラックスする場合など、身体の大きな動きは、アッパーチルトが受け止め、サポート感とフィット感の絶妙なバランスを実現します。

アッパーチルト機構
背もたれ上部だけが柔軟に動くアッパーチルト機構により、体の小さな動きにも追随し、フィット感を圧倒的に高めます。チルト角度10度
背座角度連動ロッキング
背座が連動する背座角度連動ロッキングより、体の大きな動きを快適にサポートします。

1人1人のS字形状に、エアバッグのフィット感が快適なサポートを作り出す、
『エアランバーサポート』。ランバーサポートにエアバッグを使用しており、
サポート力と柔軟性を持つ空気の圧力で、
腰にフィットし長時間の集中作業も快適におこなえます。
空気圧はレバーを押すだけで調節でき、
背骨形状の個人差にも柔軟に対応し、安定して腰をサポートします。
(調整範囲 前後:約40mm)