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COLUMN

君島和尚に聞く、椅子座禅のすすめ。【前編】-オフィスでも在宅ワークでも気分リフレッシュ!

こんにちは!GOOD WORK DAYS.編集部です。

緊急事態宣言を受けて、在宅ワークの方も多いと思います。外出控えで気分転換ができずに、ちょっとストレスがたまり気味の人が多いのではないでしょうか?

今回は、在宅ワークはもちろん、オフィスでもちょっと一息つくのにぴったりな「椅子坐禅」をご紹介します。今回、椅子坐禅についてお聞きしたのは、栃木県那須塩原市にある高林寺の副住職・君島真実和尚。まずは、坐禅のことを知りながら、椅子坐禅のやり方をお聞きし、実際に私たちも体験してみました!

前編は、そもそも坐禅や椅子坐禅とは何かを、君島和尚にお聞きしました!

※今回は、リモートにて取材したため、写真はスクリーンショットでお届けいたします。どうぞお許しくださいませ。

PROFILE
君島真実(きみじま しんじつ)
栃木県 高林寺 副住職/曹洞宗総合研究センター委託研究員
 
駒澤大学仏教学部卒/國學院大學大学院文学研究科博士課程前期修了/平成16年曹洞宗大本山永平寺に安居
これまで、浅草の劇場、青山のモデルルーム、日本橋のソバ屋など様々な会場で坐禅指導を行う。栃木の自坊では修行道場の生活を参考にしたプログラムを考案し、合宿型の企業研修を行う。また、禅僧VSゆうれい、朝活禅、Earth禅堂、曹洞宗法要ライブ法悦などの企画運営に携わる。現在は月に一度、東京四谷東長寺のお粥と坐禅の会にて坐禅の指導を行っている他、坊主バンドのドラマーとしても活動している。

【目次】

    君島さんってどんな和尚なんですか?

    ーはじめまして!まずは、君島さん自身のことを聞いてもいいですか?

    君島:はじめまして。ぜひ、どうぞ。

    ー君島さん自身はなんで仏門を叩いてお坊さんをやっているんですか?

    君島:実は、仏門を叩いたのは、ノリみたいところはありました(笑)実家はサラリーマン家庭だったんですが、たまたまマニアックな学問がやりたくて、仏教学部に入学したんです。

    ノリで(笑)

    君島:えぇ(笑)そして、大学時代にボランティアサークルに所属していたんですが、そこでの体験が大きかったんですね。どういうことかというと、自分の見返りを求めない活動なのに、誰かが喜んでくれるという体験をして。「あぁこういうことをやって生きていきたいな」って思ったんです。そこで、何をやろうかなって思っていた時に、「お坊さんがいいかもしれない!」と思ったのがきっかけです。

    ー実際になってみて、いかがでしたか?

    君島:なると決めたのはいいんですが、お寺で修行を始めた途端に、環境に馴染めず、精神的に参ってしまったんですよ。でも、そんな時に救ってくれたのが坐禅でもあるんです。だから、何か苦しんでいる人がいたら、同じように救われて欲しい。そう思って、様々な活動を通して、坐禅を教えているんです。

    ーそこで坐禅につながってくるんですね!

    坐禅って・・・なんだろう?

    ーそもそもなんですが...坐禅って一体なんなんですか?

    君島:世界には色々な瞑想方法がありますよね?そのひとつと思っていただければ。そもそもは、仏教の坐禅はルーツがヨガだと言われています。

    ーヨガ!今だとヨガの教室などもたくさんありますよね。

    君島:最近のヨガはかなり健康志向にカスタマイズされているので、当時のヨガとは違うものなんですよ。お釈迦様も坐禅をしている最中に悟りを開かれたと言われていますし、仏教徒にとって坐禅はとても大切なもの。特に、曹洞宗は坐禅にこそ真理があると、最も大事にしているんです。

    ー極論、座っていればいいという教えなんですか?

    君島:そう言ってしまえばそうです(笑)ですが、悟りにいたるまでのやり方、方法論などはある程度確立していて、それを伝えるのが、私たちの役割だと思います。

    ー「悟り」と聞くと、ちょっと「?」となってしまうのですが...。ちょっとディープなイメージもありますよね笑

    君島:わかります(笑)私自身も悟ったわけではないのですが、色々な書物などで読んだことを簡単にまとめると...。まず、世界というのは様々な関係性の中でできていますし、私たちはそういう中で生きていますよね。

    ーはい。

    君島:生まれや育ちも選べませんし、病気にかかったり、突然の事故にあうこともある。自分自身ではどうしようもないことというのに気がついた時、私たちは絶望してしまうことだってあるわけです。

    ー思い通りにならないことだらけですよね。

    君島:そう。そういう世界の中で、安らかに、安心して生きていくためには、どうしたらいいのだろう?ということを考え、修行方法を考えたのが仏教であり、その答えが悟りです。そして、その修行方法が坐禅なんですよ。

    ーあぁなんか「宗教」というとわかりづらいけど、私たちの日常を少し楽にするためのものってことですね。

    君島:そうですね。普段の生活が安らかになるものくらいに捉えて、取り入れてもらえるといいなと思います。

    マインドフルネスとは違うもの?


    ー最近だと、ビジネス界隈でも、マインドフルネスなども注目されていますよね。

    君島:そうですね。マインドフルネス自体は、とてもいいことだと思います。でも、少しだけハードルが高いようなイメージないですか?

    ーあります(笑)なんか冠がつくイメージありますよね。「シリコンバレーの企業が取り入れた」とか「エグゼクティブのための」みたいな。

    君島:そうですよね。少しだけエクストリームな印象があるんですけど、それだとそこから取り残されてしまう方や、「私はちょっと...」って思われてしまう方もいると思うんですね。

    ーちょっとカッコ良すぎるというか...。

    君島:坐禅は、あんまり頑張ってやって欲しくないんです。もっと自然に「疲れたから座ろう」くらいの気持ちで臨んでくれたら嬉しい。私自身も、安心したり落ち着いたりしたくてやっています。

    ー毎日の中で、気持ちのチューニングをするみたいなイメージですか?

    君島:そうですね。坐禅をすると、素直な、ありのままでいれるように思います。

    ーとはいえ、坐禅にも厳しいイメージないですか?それこそ棒で叩かれるような...。

    君島:イメージはありますよね(笑)でも、坐禅っていうのは、とにかく力を抜いて脱力することが大事なんです。先ほど、私自身が精神的に参っていた時のお話ですが、毎日坐禅だけは続けていたんです。1年くらい。

    ーはい。

    君島:そうすると、1年くらいたったある日、坐禅が終わった後に、ふと気がついたんですよね。「あ、これでいいんだ」って。今、この瞬間に世界中の色々なことはあるとして、自分はここでこうして生きている。ということに気がついた。

    ー気がつく?

    君島:えぇ、「考えた」とか「わかった」とか「思った」ということではなくて、「気がついた」んですよ。それが、自分にとってはすごく大きな体験でした。伝えるのが難しいのですが、ある種の自己肯定というか。

    ーマインドフルネスの広め方のように「何かが得られる」というイメージではないということですか?

    君島:曹洞宗としても「何かを求めて坐禅をしてはいけない」という教義がある。悟りを求めてしまった瞬間に悟りを得れないという考え方なんです。だから、あまり過度な期待をせずに、毎日少しずつ長く続けるといいと思います。変わり続ける世界の中で、気づかせてもらうものも変わります。楽しんでトライしてもらえたら嬉しいです。

    編集後記 by GOOD WORK DAYS. 編集部

    さて、椅子坐禅、今回は、初めてのリモート取材でしたがどうでしょうか?

    ▲リモート取材中の様子です。

    次回は、ついに実践編!皆様、楽しみにお待ちください!


    君島さんは、「真夜中の坐禅会」というYOUTUBE配信を始め、都内在住の方に向けて、四谷にある東長寺様でお粥と坐禅の会を催されるなど、様々な活動もされています。ご興味ある方はぜひチェックしてみてくださいね!


    (後編につづきます!)

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