HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典「ポジティブブースト」
「ポジティブブースト」とは、不安な社会、将来への不安、疲れといったネガティブな状況のなかで、明るく・優しく・楽しいポジティブさを重視したり、選択する消費者心理や行動を指します。電通が発表した「欲望トレンド2025」のキーワードのひとつとして登場しました。
ポジティブブーストが注目を集める背景には、近年続く物価上昇や経済停滞、紛争といった厳しい環境の中でも、明るく前向きな気持ちでいたいという願望の高まりがあります。その結果、「気分が上がる」モノ・コトを求める消費者に向けたさまざまなマーケティングが行われ、ポジティブな要素を取り入れた商品やCM、SNS、コンテンツなどが多くつくられるようになりました。
■ポジティブブーストの例
・著名人やスター選手など活躍する人物のポジティブなイメージにあやかりたい気持ち
例)著名スター選手を起用した商品を購入することで、前向きな気持ちを得る
・優しさ・癒しに包まれたい気持ち
例)穏やかで優しく、心を癒す雰囲気を求める消費者に合わせ、癒し系の商品名をつける
・「界隈」によるつながりを感じ、心理的安全性を保とうとする
例)共通の趣味や関心を持つコミュニティ「界隈」を通じて、仲間とのつながりを感じ、安心感を抱く
・自己肯定感を上げたり、上がっているように感じたり、見せたい気持ち
例)新しい自分を肯定させる商品やコンテンツを好む
■マーケティングにおけるポジティブブーストの具体例
・パステルカラーや暖色、手書き風フォントを使った、心温まるビジュアル
・「おかえり」、「大丈夫」などの優しいフレーズ
・「自分にご褒美を」、「今日もお疲れ様です」といった励まされる文言
現代社会はスマートフォンやSNSの普及により、以前にも増して嫉妬心や劣等感、閉塞感といった感情を抱く場面が増えているとされます。前向きな要素に惹かれるポジティブブーストは、自分なりの癒しや優しさ、安心感を得る方法を模索した結果とも言えます。ポジティブブーストを取り入れ、喜びや嬉しさを感じられる物事を見つけておくと、仕事や勉強などのやる気が出ないときにも、気分転換の方法として活用できるでしょう。
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