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働き方用語辞典「ポジティブブースト」

公開日:2025.7.24

執筆:コクヨコラム編集部

#コミュニケーション #トレンド #マーケティング

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働き方用語辞典「ポジティブブースト」

ポジティブブースト

不安定な日常のなかで前向きな気分になるものを選びたいという消費者心理

「ポジティブブースト」とは、不安な社会、将来への不安、疲れといったネガティブな状況のなかで、明るく・優しく・楽しいポジティブさを重視したり、選択する消費者心理や行動を指します。電通が発表した「欲望トレンド2025」のキーワードのひとつとして登場しました。

ポジティブブーストが注目を集める背景には、近年続く物価上昇や経済停滞、紛争といった厳しい環境の中でも、明るく前向きな気持ちでいたいという願望の高まりがあります。その結果、「気分が上がる」モノ・コトを求める消費者に向けたさまざまなマーケティングが行われ、ポジティブな要素を取り入れた商品やCM、SNS、コンテンツなどが多くつくられるようになりました。

■ポジティブブーストの例
・著名人やスター選手など活躍する人物のポジティブなイメージにあやかりたい気持ち
例)著名スター選手を起用した商品を購入することで、前向きな気持ちを得る

・優しさ・癒しに包まれたい気持ち
例)穏やかで優しく、心を癒す雰囲気を求める消費者に合わせ、癒し系の商品名をつける

・「界隈」によるつながりを感じ、心理的安全性を保とうとする
例)共通の趣味や関心を持つコミュニティ「界隈」を通じて、仲間とのつながりを感じ、安心感を抱く

・自己肯定感を上げたり、上がっているように感じたり、見せたい気持ち
例)新しい自分を肯定させる商品やコンテンツを好む

■マーケティングにおけるポジティブブーストの具体例
・パステルカラーや暖色、手書き風フォントを使った、心温まるビジュアル
・「おかえり」、「大丈夫」などの優しいフレーズ
・「自分にご褒美を」、「今日もお疲れ様です」といった励まされる文言

現代社会はスマートフォンやSNSの普及により、以前にも増して嫉妬心や劣等感、閉塞感といった感情を抱く場面が増えているとされます。前向きな要素に惹かれるポジティブブーストは、自分なりの癒しや優しさ、安心感を得る方法を模索した結果とも言えます。ポジティブブーストを取り入れ、喜びや嬉しさを感じられる物事を見つけておくと、仕事や勉強などのやる気が出ないときにも、気分転換の方法として活用できるでしょう。

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