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働き方用語辞典 「リバースイノベーション」

公開日:2024.3.28

執筆:コクヨコラム編集部

#働き方用語辞典

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働き方用語辞典 「リバースイノベーション」

リバースイノベーション

新興国や途上国に開発拠点を設け、現地で開発した
製品やサービスを先進国に輸入すること

「リバースイノベーション」とは、先進国のグローバル企業が、新興国や途上国向けに現地で開発した商品やサービス、事業を、先進国の市場へ流通・展開していくことです。

2000年代初頭までは、先進国で開発した製品やサービス、ビジネスモデルなどを、新興国や途上国へと輸出することで世界展開(グローカリゼーション・glocalization)し、現地化(ローカライゼーション・localization)しながら展開する流れが一般的でした。

ところが近年、新興国の著しい経済発展や世界的なビジネスモデル、トレンドの多様化などを受け、新興国に開発拠点を置く製品やサービスを先進国に逆輸入する、リバースイノベーションの動きが増えてきています。

■リバースイノベーションが誕生した背景
・中国やインドなどの新興国の経済発展が著しく、従来の先進国を軸とした世界展開戦略が合わなくなってきた
・新興国は先進国よりも比較的規制が厳しくないことや、生活インフラなども導入段階にある場合が多いことから、新しいテクノロジーが取り入れられやすい環境にある
・新興国に拠点を置くことで、現地のニーズに合わせて効率的に開発することができる

■リバースイノベーションのメリット
・国内では生まれにくい新たな発想、技術、サービスを得ることができる
・低コストで良質な商品を生産することができる
・国内で開発し輸出する競合他社と、差別化を図ることができる
・新興国の新たな雇用を生み出せる

リバースイノベーションを行う際には、サービスや商品が開発した現地の文化や宗教、気候、インフラなどを考慮すると共に、先進国での事業をそのまま転用しないことが大切です。
現地のニーズをしっかり把握し、本国での常識や価値観は払拭し戦略を立てることが成功のポイントとなるでしょう。今後このような製品・サービス開発手法が一般的になるに伴い、働き方などが変わるかもしれません。

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