

都築電気株式会社
執行役員 阿部 宏毅 様
人事制度改革室 室長 石川 侑弥 様
総務部 部長 大木 智広 様
総務部第一総務課 仲山 千瑛 様
システムインテグレーション(SI)とネットワークインテグレーション(NI)の両領域を手がける、東証プライム上場の情報通信企業、都築電気株式会社。「人がすべて」という考え方を大切にしてきた同社で、オフィスづくりから制度の運用まで、全社の働く土台を支えているのが総務部です。
個々のメンバーの仲は良いが、それでも総務部全体としての一体感にまだ伸びしろがある。個人とチームの成長に向き合う一手として選ばれたのが、コクヨ株式会社の組織成長ソリューション「TEAMUS(チームアス)」でした。
都築電気は、2024年4月にTEAMUSの導入を開始。同社の6つの部門でチームの状態を可視化するサーベイに回答し、そのうち総務部ではメンバー同士の対話、そして半年間のコーチングまで実施しました。
今回は同社執行役員の阿部様、総務部長の大木様、総務部の仲山様、人事制度改革室長の石川様に、取り組みの経緯とチームに生まれた変化についてお話をうかがいました。
1.「人がすべて」の会社を支える総務部。仲の良さの先にあった、一体感という伸びしろ
—— 総務部が担う役割と、社内からの期待についてお聞かせください。
大木 様:総務部は現在、およそ30名が3つの課に分かれて、オフィスづくりや働く環境の整備、制度の運用まで、社員が働く土台を幅広く担当しています。社員の皆さんが気持ちよく働けるように、縁の下で支えるバックオフィス部門です。
阿部 様:当社は昔から、人を大切にし続けてきた会社です。働く環境やチームのあり方は、そのまま事業の力につながります。その土台を預かる総務部は、会社としても大きな役割を担っていると考えています。

—— 総務部として、目指しているチームの理想像をお聞かせください。
大木 様:他部門から頼りにされる、なくてはならない存在でありたい、というのが私たちの理想です。総務の仕事はオフィスから制度まで領域が幅広く、部署やチームをまたいだ連携が欠かせません。誰か特定のメンバーだけが頑張るのではなく、部の全員がそれぞれの持ち場で力を発揮することで全社を支えきれます。
だからこそ、総務部自身が一体感のあるチームである必要があると考えていましたが、2024年4月の時点で、総務部全体でこうした理想は浸透しきれていませんでした。
—— 理想に向き合ううえで、当時どのような難しさを感じていましたか。
大木 様:決まったメンバー同士は仲が良かったのですが、部全体としての一体感となると、まだまだだなと感じていました。オフィスの拠点が分かれていることもあり、一人ひとりの関係は良好でも、部としてのまとまりには伸びしろがあるという状態でした。
仲山 様:メンバーの立場から見ても、現場には温度差のようなものを感じていました。新しい取り組みに前向きな人もいれば、日々の業務を着実に回すことを大事にする人もいます。何か新しいことを始めるときに、頼まれる顔ぶれがいつも同じになりがちだったことも、気になっていた点です。
2.決め手は、サーベイで終わらない設計と、チームを測るという新しさ
—— TEAMUSとの出会いと、導入を決めた背景を教えてください。
大木 様:もともと私が総務部としてオフィスづくりを担当しており、コクヨさんとは取引先としてつながりがありました。そのコクヨさんが新規事業として、オフィスという場の先にある、働く人やチームの成長までを支える事業の開発を進めていると伺ったのです。個人だけでなく、チームの底上げにつながるサービスだと聞いて、率直に「面白そうだ」と思いました。
実際の取り組みが始まったのは、2024年4月です。社内では、一体感やコミュニケーションにもっと伸びしろがあると感じていた6つの部門が手を挙げる形で参加し、総務部もそのひとつでした。

—— 数あるHR系のソリューションのなかで、TEAMUSのどこに魅力を感じたのでしょうか。
石川 様:当社では、HR系のサーベイツールを多くは導入してきませんでした。似たような設問の調査をむやみに増やすと社員の負担になりますので、できるだけ集約したいという考えがあったからです。
大木 様:サーベイツールの採用実績が少ない中でもTEAMUS導入の最大の決め手は、サーベイで終わらない設計でした。多くのサーベイの場合、調査して結果を眺めたら終わりになりがちで、活用できたとしても人事面談や1on1の参考となるくらいでしょうか。
TEAMUSでは、サーベイの結果に対してどういう行動に移していくのかまで提示され、そこからのワークショップや、その先のコーチングまできちんと設計されていました。そこが魅力だと思いました。
もう一つが、個人ではなくチームをサーベイするという発想です。チームの状態を把握できるサービスは、当時他にはなかなか見当たりませんでした。当社はチーム力をものすごく大事にしている会社なので、そこも魅力でした。結果も個人ごとのスコアではなく、チームの集計値として扱われますので、誰かを評価したり、序列をつけたりする仕組みではないため、メンバーも安心して向き合えると感じました。

—— サーベイを導入しても「しっかり回答しても何も変わらない」と感じてしまう、いわゆる“サーベイ疲れ”の声も聞かれます。その点に懸念はありませんでしたか。
大木 様:サーベイ疲れはまさに意識していたポイントでした。例えば当社では、社員の健康保持・増進を経営全体で取り組む「健康経営」の推進に力を入れています。現場の情報を起点とした実効性ある取り組みを行うために、年に1回収集している従業員向けサーベイがあるのですが、回答負担が決して小さくはありません。
当社は真面目な社員が多いことから回答率は高いのですが、その分、現場の負担になっているのではと不安でした。もしHR系のサーベイをやるのであれば、現場の皆さんに「またか」「面倒だ」と思われたくない、という思いがあり、やるならやるで意義があるサービスを選定したいと考えていました。
3.回答率100%のサーベイから、メンバーだけの対話へ。本音から得られた気づきとは
—— 2024年6月の「TEAMコンディション サーベイ」では、当時21名の総務部の皆さまに回答いただきました。サーベイの実施から、結果の活用まではどのように進めたのでしょうか。
大木 様:サーベイの実施にあたって、メンバーには「正しく状況を理解したいから、正直に書いてほしい」とだけお願いをしました。よく見せようとして書くと、いい結果は出るかもしれないけれど、正しい結果は出ない。正しい結果が出なければ、その後の対話やコーチングまで正しく実行できません。
サーベイの結果を見て分かったのは、一人ひとりは自分の仕事に自信を持っている一方で、新しい挑戦への向き合い方にはチームとしての伸びしろがあることです。私自身、総務部長として感じていたことが、はっきりとデータとして示されました。
2024年7月には「LEADERインサイト」として、総務部の課長3名がコクヨの専門スタッフと一緒に結果を読み解き、メンバーとの間にある意識の差をどう埋めていくかを話し合いました。ただ、リーダーだけが結果を理解しても、チームは変わりません。
そこで2024年12月、コクヨさんからのご提案を受けて、メンバーだけで本音を交わす対話の場「MEMBERインサイト」を実施しました。リーダーは議論に加わらない設計となっており、私は外から見守る形となりました。

—— メンバーだけの対話の場は、どのような時間になりましたか。
仲山 様:私を含む、総務部の現場で働くメンバーにとって、大きな気づきの時間になりました。新しい挑戦に対する姿勢や、メンバー同士のコミュニケーションに温度差があるなと思っていたのは、私だけじゃなかったんだ、と。そして、社内から信頼される総務部になりたいという共通の認識をみんなが持っていたことに、その場で初めて気づくことができました。
対話を重ねるなかで、他部門から頼りにされる、なくてはならない存在になりたい、一体感のあるチームでありたいという理想の姿を、自分たちの言葉にしていきました。それぞれが心の中で思っていたことが、共通の目標になった感覚が得られたと思います。
4.約束と実行の好循環。リーダーの関わり方と覚悟を変えたコーチング
—— 2025年10月からの半年間は、リーダーへの伴走支援「LEADERコーチング」に取り組まれました。「LEADERコーチング」はどのように進めたのでしょうか。
大木 様:私は13回、仲山は10回のコーチングセッションを重ねました。正直に言うと、最初は「LEADERコーチング」に半信半疑でした。ところが実際に、コーチングを受けてみると印象が大きく変わりました。一番の驚きだったのは、コーチに求められたわけではないのに、「次回のコーチングまでに〇〇さんと面談する」「〇〇の課題を解決する」といった約束を自分で勝手にしてしまうのです。
2週間後にコーチとまた会話するときに、その約束をやっていないと恥ずかしい思いをするので、自ら実行します。約束して、実行する、という好循環が、自分とコーチの中に生まれていきました。

もうひとつ大きかったのは、メンバーとのコミュニケーションって取っているようで取れていなかったんだな、と気づいたことです。業務連絡や報連相はしているので、コミュニケーションをしっかり取っているつもりでいましたが、コーチングを繰り返すうちに不十分なのではと気づき始めたのです。
そこで部の中に、上司とメンバーが週に2回、30分ずつ向き合う1on1を新しく設定し、ルールとして続けています。1on1では、基本的にメンバーに話してもらっています。何かを指示するのではなく、任せて引き出す関わり方に変えていきました。
—— 仲山様は、どのような変化がありましたか。
仲山 様:「LEADERコーチング」を受けている当時の私は、リーダーを目指してみたい気持ちと、はたして自分にできるのかといった不安で頭の中でいっぱいになっていました。
そこから半年のコーチングを通じて、迷いがすごくクリアになり、今は全力で向き合うぞという覚悟ができています。さらに視点も変わりました。それまではひとりの担当者として、メンバーと同じ目線で仕事をしていましたが、チームに対して自分に何ができるかを考えるようになりました。自分の弱さも含めて、少しずつ自己開示ができるようになったのも、大きな変化だと思います。
5.チームの現在地を可視化し、対話を続けていく。さらに信頼される総務を目指して
—— 一連の取り組みを経た総務部の変化を、社内ではどのように評価されていますか。
阿部 様:総務部の社員が、自分たちの強みと課題を自分たちの言葉として語れるようになったことが一番の変化です。以前はぼやっとしていたところから、理想の状態を掲げ、そこへ近づくための具体的な行動にまで落とし込めるようになっており、これはすごいことだなと感じています。
石川 様:人事の立場から見ても、総務部は社内でもコミュニケーション量が多く、関係性の土台がしっかりしている組織です。そのうえで、さらに変化したと感じるのは、総務部内で新しい業務を任せられるメンバーの範囲が広がってきていることです。
以前は、新しい取り組みはどうしても一部のメンバーに集中しがちでした。それがこの取り組みを経て、より多くの人に開かれてきています。積極的に動ける人が増え、役割の裾野が広がってきていると感じます。

—— 今後の展望をお聞かせください。
大木 様:初回のサーベイ時は21名だった総務部も、いまでは30名の規模になりました。メンバーが増え、チームのかたちが変わっていくからこそ、チームの現在地を可視化し、対話を続けていくことに意味があると思っています。組織としての総合力を上げて、その結果として、総務部の存在感をさらに社内で発揮していければ嬉しいですね。
仲山 様:私は、チームに対して自分に何ができるかを、これからも考え続けたいと思っています。コーチングで決まった覚悟を、今度は日々の行動で示していく番です。対話のなかで見つけた「信頼される総務」という共通の目標と理想像に、総務部のみんなと一緒に近づいていきたいです。
石川 様:当社はいま、長年変えてこなかった人事制度の改革を進めています。掲げているのは、個の力を高め、強い組織を作ること。そのためには、マネジメントの変革が、なくてはならない部分だと考えています。リーダーの関わり方が変われば、メンバーの動き方が変わり、チームが高まっていく。総務部の取り組みは、まさにその流れを体現してくれたと感じています。
※本記事の内容は取材当時(2026年8月)時点のものです。
組織成長ソリューションTEAMUS(チームアス)をもっと知りたい方へ
「個々のメンバーの仲は良いのに、チームとしての一体感はもう一歩」—— そう感じている組織は少なくありません。TEAMUSは、個人ではなくチームそのもののコンディションを見える形にし、サーベイの結果を対話とコーチングにつなげて、自律・自走するチームづくりに伴走する組織成長ソリューションです。
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文・編集/大木 一真 撮影/伊藤 圭

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