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株式会社JERA
内部監査部 部長 丹波 晶子 様
内部監査部 主任 田坂 紀子 様
内部監査部 課長 内田 修平 様
HR統括部 人事企画部 HRBPユニット 課長代理 篠田 奈緒 様
世界最大級のLNG(液化天然ガス)取扱量を誇り、燃料の調達から発電、卸売までを一気通貫で行うグローバルエネルギー企業、株式会社JERA。同社の内部監査部は、国内外あわせておよそ90拠点を対象に内部監査を行う、30名弱の専門集団です。
それぞれの拠点で関連法令や社内ルールに沿って業務が適切に運営されているか、効率的に業務運営がなされているかを監査するため、高い専門性を持つメンバーが集まっているものの、チームとしての総合力に伸びしろがありました。その理想に向けた第一歩として選ばれたのが、コクヨ株式会社の組織成長ソリューション「TEAMUS(チームアス)」です。
また今回のTEAMUSの取り組みには、現場の人や組織の課題に取り組むHRBP(ヒューマンリソースビジネスパートナー)も参画し、当事者に伴奏しながら、チームがより力を発揮できる状態づくりを支援されました。
今回は、内部監査部の丹波様、内田様、田坂様、そしてHRBPユニットの篠田様に、取り組みの背景とTEAMUSを選んだ理由、そして集合研修を経てチームに芽生えた変化についてお話をうかがいました。
1. プロフェッショナルが集うチームの理想像と伸びしろ。強いポリシーゆえの難しさ
—— はじめに、内部監査部がどのような組織なのか教えてください。
丹波 様:内部監査部は、各事業部門が関連法令や社内のルールに沿って適切かつ効率的に業務を進めているか、内部統制の仕組みがきちんと築けているかを、独立した立場で確認し、改善につなげていく部門です。企業価値の向上につなげられるよう、事業基盤の整備を支援する役割を担っています。
国内に限らず、海外の拠点や法令も対象になり、さらには政府のエネルギー政策も影響してくるため、専門性の高いメンバーが集まっています。一つの監査に対して、主任と補佐という少人数のチームを組成して複数の監査を並行して進めています。

—— 内部監査部がイメージする、チームの理想像を教えてください。
丹波 様:
内部監査部の部長として、組織全体を俯瞰していると、メンバーの経験や専門性が部として十分に活かされていないと感じる場面があります。現在のメンバーの力を結集すれば、私たちはもっと高いレベルの成果を目指せるはずだと思うだけに、非常にもったいなく感じます。
ここであの人に相談しておけばもっと物事がうまく進んだのに……、あるいは、もっと違う視点からアドバイスをもらえて違う解決策を導き出せたのに……、という感じです。多様なバックグラウンドを持ち、個々が高い専門性を持つメンバーが揃っているからこそ、お互いの意見を引き出し、受け入れて、部の総合力でもっと高い能力を発揮することができる、そんな内部監査部が理想ですね。
—— 専門性の高いメンバーが集まると、チームではどのような難しさがあるのでしょうか。
田坂 様:業務監査というと、社内ルールや法令に沿わない事例を指摘することだけが仕事だと思われがちですが、実際は違います。リスクや是正すべき点を洗い出したうえで、それを現場の方にご理解いただき、是正を図っていただく、そして是正が完了するまで伴走していく。内部統制をより適正な形に整えていくことも私たち内部監査部の役割です。
そのためには、監査人一人ひとりが判断の「軸」を持ち合わせていることが欠かせません。一方で、自らの判断がその判断軸に基づいている、最適な判断をしていると思い込んでしまうと、他の人の意見を受け入れにくくなってしまい、より適切な判断をすることが難しくなることがあります。
また、自分のやり方だけで完結してしまうと、監査の進め方そのものをチームとして更新しづらくなります。自分にはない専門的な視点や進め方を持ち寄り、横に展開できれば、監査の質はもっと上げられるはずです。
これは、決して内部監査部だけの話ではありません。高い専門性を持つ個が集まる組織であれば、どこでも起こりうることです。新しく立ち上がった専門職の集団や、各分野のプロフェッショナルが集うチームでは、一人ひとりの判断軸が確立しているぶん、その力をチームの総合力へと束ねていく難しさが生まれやすいのではないでしょうか。
篠田 様:私は内部監査部のHRBPとして日々メンバーの皆さんと向き合う中で、それぞれの知見やノウハウが、現場の業務やコミュニケーションにうまく還元しきれていないという課題を感じていました。少しでも貢献できることがないか、部門の実情もふまえながら、施策を模索してきました。
2.個人ではなく、チームをサーベイする。数あるサービスからTEAMUSを選んだ理由とは
—— TEAMUSは、どのような経路でお知りになったのでしょうか。
篠田 様:日頃、人事関連の記事やセミナー紹介に目を通しているのですが、その流れでコクヨさんのTEAMUSが、「もしかしたらフィットするかもしれない」と直感的にパッと目に留まったのです。そこでチームの理想像とギャップに悩まれていた丹波さんにいかがですか、とご相談しました。
丹波 様:篠田さんからのご紹介を受けて、「面白そうだ」と思いました。チームの状態をサーベイすることで、チームとしての弱みのようなものが見える化される。となると、ここを強めていこうよ、というのが見えてきます。
健康診断に近いかもしれません。客観的な視点から診断を受けて、もし気になるところがあれば早期に見つけて、改善していく、という考え方です。「私たちは、こういったところがダメだ」で終わってしまうのではなく、サーベイを通じてどこに伸びしろがあるかを一緒に見える化し、メンバー同士の対話によって解決策を考えていく、その入り口にしたいと思っていました。
また、個人ではなくチームに焦点を当てるというアプローチも新鮮でした。一人ひとりの欠点を指摘するのではなく、チームとしてどこに伸びしろがあるかを共有する。その構図はメンバーが受け止めやすい形でもあり、この取り組みを前に進める決め手になっていきました。
—— 多くの候補の中から、TEAMUSに絞り込んだ理由を教えてください。
篠田 様:HRBPとしてご提案した決め手は、大きく2つありました。まず1つは、多くのサービスが個人一人ひとりを測るものでしたが、TEAMUSはチームという単位に着目していたこと。もう1つは、振り返りまでがサービスにパッケージされていたことです。
一般的な研修の場合、「受けて終わり」になってしまうことは珍しくありません。それは非常にもったいないことです。その点、TEAMUSはサーベイを受け、対話を重視した研修を行い、そして振り返りまで入っているという一連の流れを仕組み化している点が効果的だと感じました。
個人一人ひとりに焦点を当てるのではなく、チームそのものの状態を見える化するという発想を軸に、サーベイの結果をチームの対話へと導く伴走支援を一体で提供する組織成長ソリューションがTEAMUSの特徴だと思います。
—— その他に導入を後押しした要素はありましたか。
篠田 様:正直なところ、現実的な問題として懸念していたのはやはり研修の日程調整ですね。約30名のメンバーの皆さんが、監査業務で国内外の現場でそれぞれ動いている中で予定を調整するのは、なかなか厳しいものです。TEAMUSの対話型研修は比較的短時間で皆さんが集まりやすく、2回実施する形式であったことも、ポイントのひとつでした。
3.サーベイ結果をもとにした研修。ポイントは、チームを超えた対話の場
—— 「TEAMコンディション サーベイ」と対話型研修の「TEAM トーク」の設計は、どのように進めていきましたか。
篠田 様:TEAMUSの担当の方にまずは内部監査部の理想像と抱えている悩みをお伝えし、どういう構成だともっと効果がありそうかと対話しながら決めていきました。HRBPやコクヨさんから一方的に要件を提示するのではなく、双方向で一緒に考えることができました。担当の方には、実施前だけではなく実施後も常にこちらの悩みや事情を聴いて改善を考えてくださり、迅速にご対応いただいたので、事務局側としても安心して進められています。
最終的には「TEAMコンディション サーベイ」にメンバー全員が回答し、その結果を起点として「TEAM トーク」という対話の場でチームで考え、認識をすり合わせ、そして改善していくためのアクションプランを自分たちで考えていくという設計に着地しました。なお、メンバーの業務状況を考慮し、「TEAM トーク」の研修は2週間に2回の実施としました。
TEAMUSには「わかる・気づく・変わる」という3STEPの考え方があります。サーベイで自分たちの状態がわかり、対話を通じて気づきが生まれ、そこから行動が変わっていく。今回の取り組みも、この流れを意識した設計になっているなと感じています。
—— 「TEAM トーク」の研修当日は、どのように進行しましたか。
篠田 様:実は、内部監査部の全員が一堂に会する集合型の研修は、今回が初めての取り組みでした。皆さんに参加いただけるだろうか、うまく場が回るだろうか、と不安がなかったと言えば嘘になります。
しかし、いざ蓋を開けてみると、皆さんがサーベイにしっかり回答してくださいましたし、監査業務で多忙な中で研修日程を合わせていただけました。2回の対話の場を通じて、皆さんが積極的にお話しされている様子を拝見し、とても嬉しかったですね。
—— 「TEAM トーク」の研修では、どのような工夫をされましたか。
篠田 様:内部監査部は、業務ごとに4つのチームに分かれているのですが、今回の研修ではあえてチームを越えたグループ編成にしました。顔と名前は知っているが、直接は話したことがないというメンバー同士も、この機会にじっくり話せて良かった、という声もいただいています。普段は別々の現場で動いているからこそ、顔を合わせて、ディスカッションする場そのものに価値があったと実感しました。
4.対話から生まれた、30のアクションプラン。主体的かつ具体的な第一歩から始まる変化
—— 「TEAMコンディション サーベイ」と「TEAM トーク」を経て、どのようなアクションプランが生まれましたか。
篠田 様:メンバー同士の対話を通じて、それぞれのチームから合計30弱のアクションプランが提案されました。漠然とした抽象的な内容ではなく、具体的な一歩としてすぐに実践できるようなアクションプランを考えていただいたことがポイントです。
田坂 様:もともと内部監査部のオフィスはフリーアドレスなのですが、結局はメンバーごとの定位置が決まっているような状態でした。そこで私のグループから出てきたのが、「ちゃんとフリーアドレスをやろう」というアクションプランです。「いつもの席」で固定するのではなく、意識して働く場所を変え、積極的にコミュニケーションすることが目的です。
いざ実行に移してみると、「〇〇さん、今日はそこの席なんですね」「そこの席は景色が良いですよね」といった何気ない会話が生まれやすくなりました。それをきっかけに、業務面でのちょっとした相談や確認が、以前よりやりやすくなったとも感じています。また、このアクションプランは誰かに指示されたものではなく、「自分たちで提案した」という点がポイントです。まさに有言実行で、アクションプランを実行していこう、というモチベーションを維持できています。
内田 様:私のグループから出てきたアクションプランが、忙しい中でも3時のコーヒーブレイクを習慣化しようというアクションプランです。実は部長の丹波さんが、大きな袋に入ったお菓子をよく買ってきてくれるので、そのお菓子を食べながらコミュニケーションする時間を設けることになりました。
—— 「TEAMコンディション サーベイ」と「TEAM トーク」に対して、どのように評価いただいていますか。
内田 様:内部監査部のメンバーは、それぞれ異なる分野やプロジェクトを担当しているため、ともすれば「自分ばかり大変だ!」と感じてしまうこともあったと思います。今回、メンバー同士で対話する機会を持ったことで、誰もがそれぞれ異なる分野で懸命に取り組んでいることがわかり、自分だけが忙しいわけではないという気づきを得られたのではないかと思います。
丹波 様:いきなり組織がガラッと変わるような、即効性のある施策ではないと考えています。サーベイのスコアそのものをただ追いかけるのではなく、メンバーそれぞれが互いにコミュニケーションを取りやすくなり、小さくてもできるところから前向きに進める、その第一歩を踏み出せただけでも今回の取り組みには価値があったと思います。
5.個人の多様性を尊重し、パフォーマンスを最大化する。チームから始める社会への貢献
—— 今後の展望をお聞かせください。
内田 様:私たちJERAは、「世界のエネルギー問題に最先端のソリューションを提供する」というミッションを掲げています。では、このミッションをいかに実現していくのか。社長が示しているのは、「ソリューションはゼロから生まれるものではなく、多様な価値観を持つ人々との対話を通じて、既に誰かがもつ価値観やアイデアを新たに組み合わせることで創り出される」という考え方です。
これは今回私たち内部監査部が、TEAMUSで取り組んだことそのものです。多様なメンバーがそれぞれの専門性を発揮し、コミュニケーションを取りながらチームのパフォーマンスを最大化する。それが巡り巡って、社会への貢献につながっていくと思っています。
文・編集/大木 一真 撮影/栗尾倭

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