2026.06.23

これからの庁舎空間づくり

なぜ今、全国の自治体窓口で「可動式カウンター」が増えているのか?

Overview

概要

自治体の窓口は今、大きな転換期を迎えています。 総務省が提唱する「自治体フロントヤード改革」やDXの進展により、スマート申請や「書かない窓口」「行かない窓口」への移行が進んでいます。こうしたデジタル化の波は、住民の手続きや職員の業務を効率化するだけでなく、庁舎の「空間のあり方」そのものを根本から変えようとしています。
これから新庁舎計画や窓口改修を控える自治体職員の皆様が直面する、「これからの窓口空間はどうあるべきか?」という問いに対し、本コラムでは、全国で導入が急増している「可動式カウンター」に焦点を当て、その背景と選定のポイントを解説します。

手続きの場から「協働の場」へ ~窓口の役割変化~

これまで、庁舎の窓口は「住民が申請手続きのために訪れる場所」でした。しかし、オンライン申請の普及やデータ対応の徹底により、窓口のバックヤード業務は集約化され、省力化が進んでいきます。 これにより生み出された時間と空間は、どこへ向かうのでしょうか。総務省のフロントヤード改革のコンセプトでは、これからの庁舎空間は、単なる手続きの場所から「多様な主体との協働の場」へと進化することが求められています。手続きのための記載台や専用カウンターが削減される一方で、住民との丁寧な相談対応や、市民協業、コワーキングといった「人が集い、交流するスペース」としての価値がより重要になるのです。

変化の過渡期に求められる「可変性」という最適解

とはいえ、窓口のDX化は一朝一夕で完了するものではありません。紙とデジタルの併用となる過渡期を経て、徐々に「行かない窓口」へと移行していく長丁場のプロセスです。 この先行きが不透明な変化の過程において、従来のような造り付けの固定式カウンターを整備してしまうのは、将来的な空間の有効活用を阻害するリスクがあります。 そこで今、全国の自治体から注目を集めているのが、状況に合わせてレイアウトを柔軟に変更できる「可動式カウンター」です。導入初期は連続して配置して窓口カウンターとして使用し、将来的に窓口が縮小した際には、分割して相談ブースや共創スペースのテーブルへと「用途転換」できる点が、最大のメリットとなっています。

窓口DXの「元祖」が導き出した、本当に使えるカウンターとは

実はこの「DXの進展に合わせて窓口空間を変化させる」という考え方、コクヨでは2022年の段階で『自治体DXで変わる新しい庁舎空間コンセプトブック』として体系化し、提唱していました。行政手続きのデジタル化が進むにつれ、窓口がどう変化していくかを9つのフェーズ(G-DX9)で予測したこのコンセプトは、現在のフロントヤード改革の考え方にも深く通じています。

このコンセプトを具現化し、いち早く世に送り出されたのが、コクヨの可動式カウンター「バモス」です。近年、様々なメーカーから可動式カウンターが登場し選択肢は広がっていますが、長年にわたって自治体の窓口変革に伴走してきたコクヨだからこそ辿り着いた、「本質的なディテール」がバモスには詰まっています。

後悔しない可動式カウンターの選び方

これから可動式カウンターの導入を検討される方に、ぜひチェックしていただきたいポイントが3つあります。

① 可動性と安定性を両立しているか

窓口カウンターに求められる固定時における「しっかりとした安定感」と、空間を柔軟に使うための「可動性」。バモスは、どちらも叶えるカウンターです。短手方向の片側にのみキャスターを配置する設計を採用し、簡単なレイアウト変更時には、職員一人の力でもスムーズに移動でき、かつ運用時の安全性(転倒防止)も両立しています。

② 配線処理のメンテナンスはしやすいか

窓口には端末やケーブルがつきものです。窓口にはこれからもさまざまな機器が配置される可能性がある一方、無線化等による配線の変化は頻繁に発生することが予測されます。単なる可動テーブルではなく、余長コードをすっきりとまとめやすく、メンテナンスが容易な配線構造を持っているかは、日々の業務ストレスを大きく左右します。

③ 狭隘な空間にもマッチするデザイン性

DXによる窓口空間の変化は、新庁舎計画の有無に関わらず、既存庁舎の場合でも考慮する必要があります。バモスは、抜け感のあるカジュアルなデザインを採用しているため、天井高が低い場所や狭隘な場所に配置しても圧迫感を感じることがありません。また、テーブル・L型スクリーンは分割して単体使用でき、オフィスやカフェなど多様な空間に自然に馴染むよう計算されています。

おわりに:未来の庁舎づくりを共に

これからの窓口空間計画は、見栄えのよい空間を整備するのではなく、これからの住民サービスと職員の働き方をデザインする重要なプロジェクトです。 私たちコクヨは、単なる什器メーカーとしてではなく、自治体DXの考え方をいち早く切り拓いたパートナーとして、各自治体の実情に合わせた「未来の窓口づくり」をサポートいたします。ぜひ、皆様の理想の庁舎空間づくりへの第一歩をご一緒に踏み出しましょう。

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【事例集】待たない、迷わない、新時代の窓口へ

全国の自治体が「住民サービスの向上」と「職員の働きやすさ」をどのように両立させているのか、リアルな改修空間の写真を豊富に交えてご紹介しています。自庁の規模や課題に近い先行事例がきっと見つかる、アイデアが詰まった事例集です。

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