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京丹後市役所 峰山庁舎2号館

幸福を中心軸に未来への活力を創造する京丹後のまちづくり拠点

新庁舎

Point1
市民が自由に利用できるスペースの充実
Point2
市民にやさしい窓口の実現
Point3
部門を超えたコミュニケーションの活性化

名称京丹後市役所 峰山庁舎2号館

完成年月

完成年月
2025年8月

対象面積

対象面積
3,947

対象人数

対象面積
179

自治体規模

自治体規模
5.0万

建築種類

建築種類
新築

京丹後市では、合併以降、旧6町の庁舎を分散して活用する「分庁舎方式」で行政運営を行ってきましたが、2015年に「本庁機能集約化基本方針」を策定し、2020年の庁舎整備検討委員会からの答申などを経て、2021年から峰山庁舎増築棟基本計画の検討を開始しました。有識者や市民、議会の意見を取り入れながら検討を進め、2022~2023年度に設計、2024~2025年度に建築工事を行い、2025年8月に新しい峰山庁舎2号館を開庁しました。

新庁舎では、ライフイベントに係る複数の手続きを一か所で完結できる「ワンストップ窓口」や、証明書発行に特化した「スピード対応窓口」を導入し、市民の手続き動線を整理するとともに待ち時間軽減と業務効率の向上を図っています。また、「みんなの広場」や「市民コラボラウンジ」「まちそらテラス」など、自由に利用できる市民利用スペースを設け、庁舎を行政手続きだけでなく“まちに開かれた庁舎”として憩いや交流の促進を目指しています。

さらに、職員の執務環境は、役職席を含めたフリーアドレスを導入し、業務内容に応じて働く場所を選択するABWに対応したオフィスとし、多様なワークプレイスにより部局間連携と生産性向上を促し、多様化する行政課題に柔軟に対応できる組織力と市民サービスの向上を目指しています。

事例写真一覧Gallery

1階 ワンストップ窓口 

ライフイベントに係るワンストップ窓口、住民票等の証明書発行のみを行うスピード対応窓口、コンシェルジュ(総合案内係)を導入し、市民にやさしい「分かりやすい・簡単な・親しみやすい」窓口を実現しています。

1階 待合(まちの情報コーナー)

地域情報を発信するこのコーナーでは、庁舎内の掲示物を集約し、デジタルサイネージと紙媒体を併用することで、効果的な情報発信を行っています。まちの情報収集や休憩、談笑をしながら、手続きの待ち時間を吹抜けの明るい雰囲気の空間で過ごすことができます。

2階 窓口

窓口カウンターは京都府産材を使用し、パネル付きで来館者のプライバシーに配慮しています。待合ソファーは誰もが使いやすいユニバーサルデザインのものを採用し、災害利用を想定したベッド機能を持つなど、災害対策も行っています。

2階 待合

手続きの待ち時間や相談、打ち合わせなどさまざまな用途で利用できるフリースペースです。奥にはWeb会議や集中作業に適した個室ブースを来庁者の方も利用できる空間に配置しています。

2階 市民コラボラウンジ

自習や読書、コワーキングや打ち合わせ、市民の活動や職員との交流など開庁時間は自由に利用できるスペースです。人数や用途に合わせて、柔軟に対応できる家具やWi-Fi環境を整備しています。

執務室

正方形の執務席の他、三角形や円形、高さの違うテーブルやさまざまなイスを配置し、職員の主体的な働き方を促す工夫をしています。

執務室

従来の袖机を廃止し、役職席を含めフリーアドレス形式で固定席を持たない運用を行っています。 自席を持たないため、退庁時はクリアデスクを徹底しています。

執務室

執務席のうち、正方形のデスク(職員数の6割~7割)にはモニターを設置し、三角形や円形のデスクはコミュニケーション併用席として運用し、職員間の交流を促進しています。

2階 職員コラボラウンジ

京丹後市ではフリーアドレスの他、業務に応じて席やエリアを選択するABWを導入しています。職員が部署を超えて交流し、創造性を高める場として活用できるソファ席や打ち合わせスペースを整備し、さまざまなシーンに対応できる環境を整えています。

1階 職員ワークラウンジ

打ち合わせや書類を広げての作業、集中したいとき、リラックスしたいときなど、京丹後市が目指す「フリー・フラット・フレキシブル」な働き方を実践する場として、各階に職員用のワークラウンジを設けています。

2階 職員ワークラウンジ

職員ワークラウンジは、各階で異なる家具を採用し、ABWを促進しています。2階ではカウンター席やファミレス席、集中席などさまざまな席を配置しています。また、各階の床の色を変えることで、家具だけでなく建物全体で雰囲気に変化を持たせています。

3階 職員ワークラウンジ

3階の職員ワークラウンジでは書類を広げての作業や大人数での打ち合わせなどを想定し、高さ変更ができる机を導入しており、職員同士のコミュニケーションが活発に行われています。

会議室

キャスター付きのテーブルとイスを採用し、カラフルな家具を取り入れることで、従来の会議用途の他、部局を超えたワークショップなどでの活用も想定しており、人数に応じて気軽にレイアウトを変更することができます。

会議室

災害発生時の防災対策会議室として、壁面の4面モニターを活用し、分庁舎である大宮庁舎とリモート接続することで速やかな対応が可能となります。また、通常時は研修など大人数を収容できる大会議室として、柔軟な利用を可能にしています。

まちそらテラス

⾒通しの良い3階の屋外空間です。誰もが自由に訪れ、憩いやくつろぎの場として気軽に利用ができます。

ご担当者の声Voice

今回の庁舎整備は、単に建物を新しくすることに留めず、“限られた面積の中で職員の働き方もアップデートする”取り組みでした。本庁機能が複数拠点に分かれていたことで、市民にとっても職員にとっても不便がありましたが、本庁機能を集約し、同時にフリーアドレスやABWを導入することで、職員同士のコミュニケーションが自然と生まれ、情報共有や連携の量・質が高まってきていることを実感しています。
また、市民が自由に使えるスペースを設けたことで、庁舎が「手続きの場所」から「人が集まる場所」に変わり始めています。オフィス環境と働き方、市民との関係性を“同時に”変えていくことができたのは、設計段階から試行をし続けてきたからこそだと感じています。
庁舎整備は完成がゴールではなく、より良い市民サービスが提供できるよう、引き続き職員全員で環境を育て、より使いこなしていきたいと考えています。
京丹後市は、京都府北部の海がみえる京都であります。オフィス空間以外にも豊かな自然環境、豊かな食材など多くの魅力がございますので、是非一度視察でお越しいただけますと幸いです。

  • 楊川 優太

    京丹後市

    建設部 都市計画建築住宅課 都市・地域拠点整備推進室

    楊川 優太

コクヨ担当者Comment

「将来を見据えた先進的な働き方に取り組みたい」というご相談を受け、弊社の梅田オフィス見学、先進自治体への視察、コンセプト策定のための職員ワークショップ、意識浸透を図るための勉強会などを実施し、ご支援させていただきました。限られたスペースの中で最大限の効果を発揮するため、オフィスコンセプトを設定し、トレードオフを意識したオフィス整備を進めました。その結果、職員間のコミュニケーション活性化に向けた全庁的なフリーアドレス導入、大幅な文書量の削減、そしてABW(Activity Based Working)に対応する多様なスペースの整備を、当初のコンセプトから一貫して実現することができました。
現在、京丹後市では増築棟に加え、既存棟の改修も一体的に行われており、そちらも合わせて新しい働き方に対応した環境整備が進められています。この取り組みは、新庁舎・リニューアルを問わず、オフィス改革を検討されている他の自治体様にとって、大変参考になる先進事例となると思います。
私たちの今回の支援が、京丹後市民の皆様へのサービス向上、そして職員の方々のウェルビーイングの向上に寄与することを心より願っております。

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