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働き方用語辞典「イノベーター理論」
公開日:2026.4. 9
執筆:コクヨコラム編集部

イノベーター理論
新しい技術や製品の市場への普及過程を説明する理論
「イノベーター理論」とは、新たな製品やサービス、技術が市場に普及していくプロセスを分析した理論で、消費者の行動や態度を5つのタイプに分類しています。1962年にアメリカのスタンフォード大学のエベレット・M・ロジャース教授により提唱されました。近年、著しいIT技術の発展や激しく変化する現代社会において、市場で効果的に浸透させるには、消費者の特性を理解することが必要不可欠となっています。
■イノベーター理論の5つのタイプ
・イノベーター(革新者)
最も早く新しい製品やサービスを取り入れる。好奇心旺盛で、情報感度が高い。メリットや価格は重視せず、リスクを恐れず新しいものに価値を置く傾向がある。最初のフィードバックを提供する層で、新製品の価値を証明することでアーリーアダプターへ信頼感を与える。市場全体の2.5%。
・アーリーアダプター(初期採用者)
トレンドに敏感で、普段からアンテナを張って情報収集し、製品の新しい価値やビジョンに共感し、実用性よりも革新性を重視する。新製品に対して検証・評価し、その価値を周囲に伝える傾向があり、影響力が大きいことからオピニオンリーダーやインフルエンサーと呼ばれる。市場全体の13.5%。
・アーリーマジョリティ(前期追随者)
情報感度は高いものの、新しい製品やサービスに慎重で、メリットや安定性を確認したうえで採用する。イノベーターやアーリーアダプターの影響を大きく受け、市場全体へ浸透させる役割を担うことから「ブリッジピープル」とも呼ばれる。市場全体の34%。
・レイトマジョリティ(後期追随者)
新しいものに対して消極的で、コストや利便性を考慮し、リスクを避ける傾向が強い。新しい製品を半数以上の人が採用した後に検討する。保守的で、新しいものに対するニーズが低い。市場全体の34%。
・ラガード(遅滞者)
最も保守的で、変化に対して強い抵抗があり、新しいものに興味がない。伝統的なものを好み、既存の製品やサービスに価値を持つだけでなく、製品が定番化したときに採用を検討する。市場全体の16%。
■アーリーアダプターの攻略が成功のポイント
アーリーマジョリティは、アーリーアダプターの評価を重視する一方で、アーリーアダプターは、新しいものに敏感で、この後の層への影響力が大きいのが特徴です。そのため、浸透を促進させるには、アーリーアダプターの支持を得ることが欠かせません。
エベレット・M・ロジャース教授は、イノベーターとアーリーアダプターを合わせた16%の攻略が製品普及の分岐点になると説いており、「普及率16%の論理」」として提唱しています。
■キャズム理論
「普及率16%の論理」に対して、アメリカの経営コンサルタントであるジェフリー・ムーアは、新商品や新サービスが市場に普及していく過程で、キャズム(深い溝)に直面すると提唱しています。イノベーターとアーリーアダプターで構成される初期市場と、アーリーマジョリティからラガードまでのメインストリーム市場の間にキャズムが生じ、市場開拓においてこのキャズムを乗り越えることが重要だと説いた概念を「キャズム理論」と言います。
キャズムは、初期市場とメインストリーム市場の消費者の価値観の違いにより発生します。初期市場の消費者は、製品やサービスの「新しさ」を求める一方で、メインストリーム市場は実用性や価格、信頼性に価値を置きます。キャズムを克服できなければ、市場への浸透が失敗に終わることもあるため、それぞれのニーズや価値観を考慮する必要があります。
業界や市場において、消費者のタイプや価値観、課題は千差万別です。それぞれに合った特性を分析し把握することが大切です。マーケティング戦略を打ち出す際には、SNSでの積極的な拡散や無料トライアル・体験の実施、広告PR、サポートセンターの強化など、ターゲットにあったアプローチを行うことが成功の鍵となるでしょう。
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