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ワークスロップ
AIによって作成された、体裁は整っているが、実質的な価値がない成果物
「ワークスロップ(Workslop)」とは、生成AIが作成した、表面上はまともで洗練されているものの、中身のない低品質な成果物を指します。英語で「汚水」「残飯」という意味を持つスロップと、ワークを組み合わせた造語で、スタンフォード大学とBetterUp Labsの研究者たちが2025年に定義した概念です。ワークスロップは、AIによって作られたプレゼン資料や報告書、メール、コード、画像、動画などが含まれます。
AI生成により作業時間が短縮され効率化を図ることができる一方で、重要な情報や文脈が欠けていることから解読や修正に時間がかかり、受け手の負担が増大することが問題になっています。
■ワークスロップの深刻な実態
近年、世界各国でAIを利用する企業が大幅に増加しています。マサチューセッツ工科大学のプロジェクトNANDAの報告によると、企業全体で300億ドルから400億ドルが生成AIに投資されています。一方で、MIT Media Lab(マサチューセッツ工科大学メディアラボ)の研究チームによると、わずか5%の企業しかAIへの投資に対して成果を得られておらず、投資額と成果のギャップが深刻化しています。
また、2025年にスタンフォード大学とBetterUp Labsがアメリカ企業で働くデスクワーカー1150人を対象に調査したところ、約40%のデスクワーカーが過去1ヶ月間に同僚からワークスロップを受け取った経験があるとされています。また、同僚から受け取る仕事全体の15.4%が、低質で役に立たないワークスロップであると推定されています。
■ワークスロップがもたらす影響
・生産性の低下
ワークスロップは、重要な詳細情報情報が欠落しており、解読や精査、修正、やり直しなどの作業に時間がかかるため、生産性の低下につながる。
・信頼性の低下と人間関係の悪化
繰り返しAIによる低質な成果物を作成、共有することで、同僚からの信頼を失うことになります。また、ワークスロップを受け取ったことでイライラや不快感などのネガティブな感情を引き起こし、チームの雰囲気も悪化する可能性がある。先の調査では、ワークスロップを送ってきた同僚に対して、以前よりも「創造性がない」(54%)、「能力が低い/信頼ができない」(42%)とみなすようになったという結果が報告されています。
AIの使用について社内でガイドラインを策定し、ワークスロップを防ぎ、AIを有効かつ安全に活用することができます。AIによって作成された成果物をそのまま使うのではなく、責任をもって人間がレビューする体制を築き、それを参考にしたり、検証し補強すると、さらに品質も高まります。また、AIによるコンテンツであることを明確化することで、受け手も成果物を注意深く確認し、トラブルを軽減することができるでしょう。
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