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働き方用語辞典「チェンジマネジメント」
公開日:2026.1.29
執筆:コクヨコラム編集部

チェンジマネジメント
新しい制度の導入などによって組織内で起こるチェンジ(変化)を、マネジメント(管理・統制)する考え方のこと
「チェンジマネジメント」とは、企業や組織が変革や改革をする際に、成功に向けて円滑に推進するためのマネジメント手法のことで、日本語では「変革管理」とも呼ばれます。
働き方を変えるために、オフィスのレイアウトを変えたり、在宅勤務を取り入れたりする企業があります。しかし、今まで慣れ親しんだやり方に固執する社員が多い場合、改革が思うように進まない、定着しないということはどの組織でも起こりうる問題です。
そこで重要になるのが、「変化はコントロールできる」という視点に立つチェンジマネジメントです。変化に伴う社員の抵抗や不安などの感情を軽減させながら、新しい状況に適応できるよう体系的に支援することで、変革を成功に導きます。
■なぜ今、チェンジマネジメントが重要なのか
急激な社会変化や急速な技術発展、グローバル市場の激化などにより、先行きが不安定なBANI時代※に突入しています。このような時代において、単に新たな体制やシステムを導入するだけでは期待以上の効果を得られません。社員の意識や行動の変化を促しながら、成果を導き出すチェンジマネジメントが、これまで以上に重視されるようになりました。
■【事例】オランダ・エッセント社の変革成功ストーリー
チェンジマネジメントの効果を示す好例として、オランダの電力会社エッセントの取り組みをご紹介します。
・変革の内容
エッセントでは、生産性の向上を主な目的として、時間と場所を自由に選択できる働き方を導入。
従来の固定席をやめ、在宅勤務を推奨、出社する義務をなくしました。
・直面した課題
自分の上司・部下・同僚が目の前にいないことを前提に仕事をしなければならず、目の前の部下に業務を与えて管理する伝統的なマネジメントスタイルから脱却する必要が生じました。
・解決策
マネージャーの役割を、仕事の中身より仕事全体の大きな流れを注視し、全体の中で個々がしっかり機能しているかをチェックするスタイルに変えました。変化に対し組織で何が起ころうとしているのかを見極め、理解すること。社員と共に経験を積み、学習すること。そこから継続的に改善すること。これを根気よく繰り返しました。
・成果
・生産性が15%向上
・社員の病欠が20%削減
・社員の満足度もアップ
■チェンジマネジメントの3つのレベル
効果的なチェンジマネジメントを実践するには、3つのレベルでアプローチすることが重要です。
・個人レベル
社員の抵抗を抑え変化に順応させるため、変革の必要性をわかりやすく伝え、個人にあったタイミングや内容でサポートを行います。
・プロジェクトレベル
変革が必要なプロジェクトを洗い出し、目標を明確化してプロジェクト単位で変革を促進します。
・組織レベル
大規模な変革の際に、効率的な目標達成に向け組織全体で行うアプローチで、個人・プロジェクトレベルのチェンジマネジメントと並行して実行します。
■チェンジマネジメントの3つのメリット
・ 組織の変革の推進力の向上
変革に対する理解と協力を促し、段階的に導入することで、不安や抵抗が軽減され、スムーズかつ迅速に定着させることができます。
・社員の適応力の向上
変革に対する理解を深め最適な環境でサポートすることで、変革の度に柔軟に受け入れる適応力を身に付けることができます。
・社員の満足度の向上
それぞれに合った適切なアプローチを行うことで、変革による不満や混乱が解消し、エンゲージメントや満足度の向上が期待できます。
チェンジマネジメントは、単なる変革の「押し付け」ではなく、組織と個人が共に成長するための体系的なアプローチです。エッセント社の事例が示すように、適切なチェンジマネジメントを実践することで、生産性向上と社員満足度の両立が可能になるでしょう。
そのために必要不可欠なのが、双方向のコミュニケーション。一方的に新しい仕組みやシステムの導入を伝えるだけでなく、ワークショップや研修の場を設け、変革の意義やビジョンを共有することが効果的です。質疑応答やロールプレイなどを通じて対話を重ねることで、変化に対する心理的な負担を和らげることができます。
変化の激しい時代だからこそ、人を中心に据えた変革管理が、組織の持続的な成長の鍵となるのです。
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