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オフィスレイアウトの最新トレンド。データが示す2025年のオフィス面積と働き方の「今」

公開日:2026.4.21

執筆:コクヨコラム編集部

#オフィスリニューアル #トレンド #会議室

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オフィスレイアウトの最新トレンド。データが示す2025年のオフィス面積と働き方の「今」

ハイブリッドワークの浸透や出社回帰の動きなど、オフィスのあり方について模索を続ける企業が増えています。自社のオフィス環境が最適か、悩まれている担当者様も多いのではないでしょうか。
「最新のオフィストレンドを知りたい」
「他社が面積をどう使っているか、具体的な数値で比較したい」
そんな声にお応えし、コクヨでは2024年竣工オフィスの図面情報を分析した『2025 OFFICE DATA BOOK』を作成しました。

本記事では、この最新データから読み解ける「2025年のオフィストレンド」のポイントを解説します。執務エリアと会議エリアの比率変化、ABWの実態、そして出社回帰がもたらした「あるエリア」の変化とは。
詳細なデータをまとめた『2025 OFFICE DATA BOOK』のホワイトペーパーは、記事の最後からダウンロードいただけます。ぜひ、自社のオフィス戦略にご活用ください。

1.2025年オフィスの全体像:面積割合の「定着」と「変化」

1.2025年オフィスの全体像:面積割合の「定着」と「変化」

面積割合は「会議エリア」が増加、「支援エリア」が減少

はじめに、現代のオフィスがどのような機能で構成されているのか、全体像を見ていきましょう。オフィスは主に、執務エリア、会議・ミーティングエリア、支援エリア、役員エリア、その他エリアで構成され、上のグラフはそれぞれの面積割合を示しています。

2025年版のデータでは、オフィス全体に占める面積の割合は執務エリアが64.3%、会議・ミーティングエリアが23.7%となりました。この2つの主要エリアで、オフィス全体の約88%を占めています。

注目すべきは、2024年版との比較です。
会議・ミーティングエリアが1.7pt増加し、逆に支援エリア(業務・生活・情報支援)は0.8pt減少しました。この傾向は、オフィスの役割が「個人作業の場」から「コミュニケーションの場」へと、より明確にシフトしていることを示唆しています。

一人あたり面積は8.8㎡/人で横ばい

今回の調査対象オフィスにおける「一人あたり面積」は、平均8.8㎡/人でした。これは、2024年版(2023年竣工案件)のデータと全く同じ数値です。
また、コクヨ独自の定義である「ワークポイント」(8時間座って仕事ができる席)あたりの面積も8.0㎡/WPと、2024年版とほぼ同等でした。
これらの数値から、ハイブリッドワーク普及後のオフィスにおける基本的な面積基準は、近年のオフィスの数値として定着していることがわかります。

2.執務エリアの構成:変わらない「デスク6割」とABWの今

2.執務エリアの構成:変わらない「デスク6割」とABWの今

執務エリア内の黄金比?「デスクスペース約6割」

次に、オフィスの核となる「執務エリア」について見ていきましょう。執務エリアを細かくエリアで分解すると上のようなグラフで示した割合になります。このエリアの構成にも、定着しつつあるトレンドが見えてきました。

執務エリア内の通路を除いた面積のうち、デスクスペースが占める割合は59.9%でした。これは2024年版データとほぼ同等であり、執務エリアの約6割をデスクが占める構成が、近年の標準となりつつあります。

3.執務エリアの「必需品」:WEB会議ブースと収納の最新動向

3.執務エリアの「必需品」:WEB会議ブースと収納の最新動向

執務エリアの構成要素として、今や欠かせない存在となったのが「WEB会議ブース」と「パーソナルロッカー」です。

WEB会議ブースは導入率9割超え。1人用が主流

今回の調査では、約9割の企業が個室タイプのWEB会議ブースを導入(導入率91.7%)していることが明らかになりました。
これは、2024年版の導入率と比較して27.4ptの大幅な増加です。もはや「あると便利」な什器ではなく、オフィスに不可欠な必須機能の一つとなっている ことが伺えます。

設置台数は平均64人に1台 と、2024年版(71人に1台) よりもやや密に設置されるようになりました。
サイズの内訳を見ると、1人用のサイズが78.1%と大半を占めています。1人で落ち着いてWEB会議に参加できる場として、必需品となっている ことの表れです。

パーソナルロッカーの導入も約9割

また、フリーアドレスやABWの導入等の働き方の変化に伴い、個人の荷物を収納する「パーソナルロッカー」の導入も進んでいます。今回の調査では、約9割の企業がパーソナルロッカーを導入していました(導入率86.1%)。

サイズについては、収納人数6人分のタイプ(28.1%)と8人分のタイプ(28.1%)が合計で半数以上を占めました。

参考:OA機器の設置台数

・複合機:導入率97.2%、平均82人に1台
・プリンタ:導入率33.3%、平均139人に1台
・FAX:導入率8.3%、平均133人に1台

4.会議・ミーティングエリアの激変:出社回帰が促す「対面の場」の増加

4.会議・ミーティングエリアの激変:出社回帰が促す「対面の場」の増加

今回の2025年版データブックで、最も大きな変化が見られたのが、この「会議・ミーティングエリア」で、2つの大きな変化が見受けられました。

来客会議室が社内会議室の2.6倍へ急増

会議・ミーティングエリアの内訳を見ると、来客会議室が45.2%、社内会議室が17.2% でした。
つまり、来客会議室の面積は、社内会議室の約2.6倍となっているのです。
これは大きな変化です。2024年版での、社内会議室と来客会議室の比率は「1:1」であったため、この1年で、オフィスの会議室のあり方が劇的に「来客・社外重視」へとシフトしたことが分かります。

会議室・ミーティングスペースの「大型化」

もう一つの大きな変化は「大型化」です。
会議室の大きさを見ると、13人以上用の大型会議室の割合が25.4%(社内・来客計) となり、2024年版の約2倍に増加しました。
この傾向は、オープンなミーティングスペースにも表れています。2024年版では4人用が主流でしたが、2025年版では8人用という大きなサイズが26.0%を占める まで増加しています。

なぜ会議エリアは変化したのか?

この「来客重視」と「大型化」という2つの変化。
その背景には、出社回帰の影響があると考えられます。
コロナ禍、企業は在宅勤務を認め、ハイブリッドワークが浸透し、出社をすることがなくなりました。しかし、コロナが5類に移行した2023年以降、多くの企業で出社回帰の動きが加速しています。そしてその実態は、単純にコロナ前の働き方に戻るものではなく、オフィスそのものの役割と機能が「対面のコミュニケーション」へ変化しています。これは、社外の人と集まる機会を増やすための場として、オフィスが再定義され始めているといえます。

そしてこの再定義が、会議エリア構築時の考え方にも影響を与え、単に面積を増やせば解決する問題ではなく、「誰と」「どのような目的で」対面するのかという、会議の本質的な目的から、見直した結果、このような結果になったことが推察されます。

5.データから読み解く、これからのオフィスづくりの重要点

5.データから読み解く、これからのオフィスづくりの重要点

2025年版のオフィスデータから次の2つのトレンドが見えてきます。
1.「執務・会議エリアが全体の約9割を占める」 という全体構成は、近年のオフィス面積配分として定着
2.会議室のあり方 は大きく変化
これらのトレンドを踏まえ、今後のオフィスづくりで重要となるポイントを2つご紹介します。

ポイント1:会議の「あり方」から見直す

最も変化が大きかった会議エリア。来客会議室が社内会議室の2.6倍 になったという事実は、単に「来客用を増やせばよい」という話ではありません。
重要なのは、会議のあり方そのものを見直すことです。
今後、誰とどのような対面コミュニケーションを図るのか。それを明確にした上で、社内と来客のバランスや、個室とオープンスペースの配分を決めていくことが、これからのオフィス計画の鍵となります。

ポイント2:支援機能の「執務エリアへの移行」を検討する

会議エリアが増加した分、別のエリアが減少していることにも注目する必要があります。冒頭でご紹介した通り、支援エリアは0.8pt減少し、支援機能は限定的になってしまいました。
リフレッシュ機能やライブラリー機能などは独立した部屋ではなく、執務エリアに移行させる傾向があるためです。
従来のように独立した部屋が必要か、それとも執務エリアに取り入れて他の機能と連携させることで、より多様な働き方をサポートできるのか。支援機能の配置を再検討することが重要です。

▼「2025 OFFICE DATA BOOK」の詳細を知りたい方へ

本記事では、『2025 OFFICE DATA BOOK』から読み解けるオフィストレンドの内容を一部、ご紹介しました。

資料には、
・ABW導入率(55.6%)
・一人当たり収納量(平均2.1fm※/人)※ファイリングメーター
・食堂の設置率(0.0%)
・さまざまなしつらえの採用率
など、2024年版のデータと比較した、より詳細な集計データが掲載されています。

こうした客観的なデータは、自社のオフィス戦略を考える上で、説得力のある判断材料になります。
『2025 OFFICE DATA BOOK』は、以下より無料でダウンロードいただけます。ぜひ、皆様のオフィスづくりにお役立てください。

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