研修担当者に身につけてほしい3つのこと

研修担当者に必要なスキル1:企画力、運営力、講師力を身につけよう

人生100年時代に増す研修の重要性

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』を執筆したリンダ・グラットン英ロンドン・ビジネススクール教授は、「長寿化が進む日本では2007年生まれの半数が107歳まで生きると予測される」と述べ、注目を集めました。一方で技術は進み、将来、簡単な仕事の多くはAIが担うようになるとも言われています。

そんななか、企業における人材育成は、かつてなく重要性を増しています。長い人生を健やかに生きるためには充実して長く働くことが必要となりますが、変化の速い今、仕事におけるスキルの賞味期限は短くなっているからです。

多くの企業では、新人研修と新任管理職研修は行っていることでしょう。しかし、それ以外の研修を体系的に行っているかどうかは、会社によって異なり、またがんばって企画・実施をしようとしても、社内での合意形成がなかなかうまくできない場合が少なくないと思います。

そこにはどんな課題があるのでしょうか。たとえば、最近の社外講師による研修プログラムはよく考えられており、受講者が飽きずに参加できるよう、いろいろな工夫がされています。ところが「楽しかったけれど結局何を学んだのかが曖昧で実践に活かせない」という感想をよく聞きます。一方、社内講師による研修では、「知識のつめこみ型が多く」、「受講者の理解がついていかない」、「教えることの専門家ではないため話にメリハリがない」などの課題もしばしばあるようです。

さらには、そもそも計画性がなくその場の思いつきで研修をやるパターンも多いのではないでしょうか。たとえば「営業担当の話し方がいまいちだ」と営業部長が言ったからプレゼンテーション研修をやる、といったパターンです。

では、研修担当者としては何を考えればよいのでしょうか。この連載では、研修担当者の悩みや課題について、解決のための考え方やスキル、コツなどをできるだけ具体的にお伝えしていきたいと思います。

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研修担当者として必要な3つのスキル

私は仕事柄、社内で、また他のいろいろな企業で多くの研修担当者に接してきました。その経験から、研修担当者には次の3つのスキルが必要だと考えています。

①戦略企画スキル
研修の目的やゴールなどの全体像、研修体系の企画や実行計画を考える力。会社の大きな方針と人材育成のあるべき姿をセットで考え、現場の課題もある程度把握しつつ、俯瞰でものを見て企画を立てる力です。これがないと、会社のビジョン・課題と学ぶ内容とのつながりがズレてしまいます。

②運営調整スキル
社内関係者との調整・根回し、会場確保や案内メールなど準備を円滑に進める力。これがないと社内での研修に対する理解が得られません。そもそも現場の人(特にマネージャー層)は研修嫌いが多いもの。わざわざ時間を割いて、かつ気持ちよく研修に参加してもらうためにも、このスキルは必要です。

③研修講師スキル
自分で講師をする、しないにかかわらず、どのようにすれば受講者が効果的に学んでくれるのかを意識し、個別の研修の内容を一つひとつ噛み砕いて考え、わかりやすく伝えられる力。私の経験から言うと、外部講師でも本当にいい先生は10人中1~2人、社内講師なら100人中1~2人です。ですから、研修担当者としては、講師の質に対する感度が必要になります。

もちろん、この3つのすべてが得意な人は少ないでしょう。しかし、企業が研修を推進していくためには必ずこれら3つのスキルが必要になります。ですので、弱いなと感じる部分があれば、重点的に意識してスキルアップを図ってください。それぞれが得意な人をバランスよく配置し、チームで取り組んでもよいでしょう。



下地 寛也(Shimoji Kanya)
コクヨ㈱入社後、行動と環境(創造性、コミュニケーション、場のあり方等)に関する研究・分析を担当。2003年より、クライアントの企業変革のコンサルティングや研修コンテンツ企画を担当する。著書『コクヨの3ステップ会議術』(中経出版)、『コクヨの1分間プレゼンテーション』(中経出版)、『コクヨの5ステップ ロジカルシンキング』(中経出版)、『コクヨの「3秒で選び、2秒で決める」思考術』(中経出版)、『コクヨのコミュニケーション仕事術』(総合法令出版)


2018.08.07
作成/コクヨ
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