ITインフラ整備の成功は「目的の明確化」にかかっている

働き方改革9:ツール、環境の整備とともに運用方法も見直す

最適なITインフラやツール
(総称してITインフラ)を見極める

働き方改革におけるITインフラ整備の流れについて見ていきましょう。近年はフリーアドレスを検討する企業が多くなっています。そこで、「フリーアドレス導入」を例にとって、私たちコクヨがどのようなプロセスで導入提案を行っていくのかを説明します。

「フリーアドレスを実施したい」という要望に対してまず確認するのは、「何のために実施するのか」です。なぜなら、目的によって適切な通信環境やITツールは異なるからです。フリーアドレス実施の目的が「部門を超えた社内コミュニケーションを活性化させたい」ということなら、ノートパソコンやWi-Fiを用意し、個人の荷物を収納するロッカーをあわせて提案します。また、「テレワークの導入も視野に入れていきたい」ということであれば、スマートフォンの支給や社外でのネットワーク環境の整備、SNSなどのコミュニケーションツールの活用についても提案します。

フリーアドレス成功のカギは
環境とセットで運用方法も見直すこと

導入目的についてヒアリングを行う一方で、通信環境や現在使っているツールなどITインフラの環境を確認することも大切です。なぜならば、目指すワークスタイルを実現するためには、現状の環境をどのように変えればよいかを考える必要があるからです。

例えば、よくテーマに上がるのが「固定電話の扱いをどうするか」という課題です。社員が会社から支給された携帯電話やスマートフォンを使って仕事のやりとりをするようになった現在においても、代表電話として固定電話を残している企業が大半です。固定電話がある限り、誰かしらがその場所にいなければならないため、フリーアドレスで働けない人が出てきてしまいます。

ここで重要なのが、「固定されているものを"フリー"に変える」という発想の転換です。ITインフラ環境の整備と同時に運用面の見直しも必要なのです。例えば、社外パートナーからの電話はできる限り社員のスマートフォンへかけてもらうといった、固定電話の稼働数を極力減らす運用方法など、インフラだけでなく、「個でつながる」というコミュニケーションのあり方も検討していきます。

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事例見学や社内のトライアル実施で
よりよいITインフラを見極めていく

どのような働き方に変えていきたいのか、その要望と現状を見極めれば、最適なITインフラ環境はおのずと見えてきます。とはいえ、今までとは違う環境のもとで、新しいツールを使って仕事をすることに不安や負担を感じる方は少なくありません。その不安が大きいと、「今のままですごく困っているわけではないから、導入は見送ろう」と考えてしまうでしょう。

そこでコクヨでは、フリーアドレスを検討中のお客さまには、すでにフリーアドレスを導入している企業を見学していただいたうえで、お客さまが抱える「部門間のコミュニケーションが取りづらい」といった現状の課題解決に役立つインフラを提案しています。 また導入の際にも、いきなり全社規模ではなく、まずはいくつかの部門で新しいITインフラ環境のもとで仕事をしていただく「トライアル実施」をおすすめしています。導入によって働き方に変化が見られなければ、ご提案内容を見直して、お客さまの実情に合うよりよいITインフラを検討します。

多様な働き方を実現するために
効率化だけでなく、創造性も視野に入れたITインフラ環境が求められている

企業の生産性を高めるにあたっては、社員一人ひとりが状況や気分に合わせて働ける環境が重要です。ワークスタイルの多様性を実現するために制度面を整えようとする企業は多いですが、これからの働き方に合わせたITインフラを整備することで多様な働き方にフィットさせていくことが大切なのです。

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伊藤 毅(Ito Go)
コクヨ株式会社 ファニチャー事業本部/スペースソリューション事業部/ワークスタイルコンサルタント。2007年コクヨ入社。セキュリティやITなど働き方を支援する仕組みや環境づくりに従事し、コクヨのクラウドを活用したワークスタイル企画に参画。現在は、働き方・IT・制度の3つテーマを働き方プロジェクトマネジメントとして実施。


2019.10.23
作成/コクヨ
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