コクヨファニチャー株式会社
コクヨの教育空間

Study研究者の視点で製品機能を検証する

ラーニングコモンズ・オフィスラウンジ向けブラウジングチェアー
[ノーション]

×早稲田大学 三家教授チーム

ノーションは、ブラウジングのしやすさを追求し開発したチェアーです。
学生やオフィスワーカーは、個人やグループで取組む、明確な目的のある学習(ワーク)だけでなく、リラックスしながら知識や情報を収集する時間も必要です。
ノーションの「120°の背角度」「上腕から支える肘形状」でリラックスをサポートし、「肩甲骨から頭を起こすハイバック」「シェード」が集中できる環境をサポートできることが分かりました。

実験概要

実験参加者は、活性度を測るための脳血流測定装置と心拍計を装着した状態で、条件の違うチェアに一定時間着座し、ブラウジング(スマートフォンを使った情報検索)を行いました。実験者は、ブラウジング時の姿勢の変化を目視で確認し、ブラウジング終了後にヒアリングを実施しました。

実験の様子

実験1:肩甲骨を起こす角度の検証

脳血流と心拍それぞれの測定器を設置した状態で背120°のラウンジチェア試験モデルに着座。肩甲骨から頭を起こす角度を10°、20°、30°、40°の4パターンをランダムに設定し、その間実験参加者はブラウジングを行いました。その後アンケートとヒアリングを実施。背角度120°でブラウジングを行う際、最適な頭の立上り角度を測定しました。(N=5)

統計・分析結果

  • 身体をリラックスさせるのに最適である背角度120°※の条件のもと
     ブラウジングがしやすい肩甲骨から頭の角度は「20°または30°」が適しています
    ※人間工学的手法による休息用椅子において推奨される角度条件の検討/岐阜県生活技術研究所研究報告

ブラウジングのしやすさと集中度を見ると、共通して20°と30°がよいと評価されます。
一方、10°と40°のときは、実験参加者によって評価が分かれ、使いやすいとは言えません。

実験2:ノーション各機能の検証

各チェアの機能有無 A:Notionハイバック B:Notionローバック C:一般的なラウンジチェア
肩甲骨から頭を起こす × ×
上腕から支える肘形状 ×
周囲から視線を遮るシェード × ×
120°の背角度 ×

脳血流と心拍それぞれの計測器を設置した状態で、3パターンのチェアに着座しブラウジングを行いました。その後アンケートとヒアリングを実施。チェア各機能(120°の背角度有無、肩甲骨から頭を起こすハイバック機構有無、上腕から支える肘形状有無、周囲から視線を遮るシェード有無)を比較することにより、各機能の必要性と効果を測定・実証しました。(N=16)

統計・分析結果

(1)
「120°の背角度」と「上腕から支えるアーム形状」で
リラックスできる環境をサポートします

LF/HFは、数値が低いほど副交感神経が優位である、リラックス状態を表します。
チェアCと比べ、ABはよりリラックスした状態であると言えます。

元データ(参考)

面積が小さいほど分散が少なく、
心拍の変動が小さい(≒リラックスした状態)であることを表します。

(2)
「肩甲骨から頭を起こすハイバック」と「周囲から視線を遮るシェード」が
集中できる環境をサポートします

チェアAに着座している状態の方がBより脳血流が多く、集中度が高い状態であると言えます。

元データ(参考)

実験時間を通してチェアBよりAに着座しているときの方が
脳血流の値が高いです。

(3)
チェアABは時間経過に伴いリラックス状態が高まります
  • ※ LF/HFは、数値が低いほど副交感神経が優位である、リラックス状態を表します。
  • ※ 実験参加者のうち約6割が、チェアCよりABに座ったとき、短い時間でより深いリラックス状態になることが分かりました。
  • ※ チェアA、B、CともにLF/HFの交感神経と副交感神経のバランスが良好であり、リラックス状態にあります。
  • ※ グラフは、LF/HFのうち最大から50ポイントと最小から50ポイントをプロットし傾向値として理解できるよう簡略化しています。
(4)
チェアAは、実験開始直後から脳血流が高い値を示す実験参加者が
約半数を占めており、最初から集中しやすい環境にあると言えます
元データ(参考) 実験参加者(女性)

チェアA、B、Cはいずれも、集中状態を示す脳血流量を保持しています。
なかでも、チェアAは実験開始直後(20秒)から集中状態になっています。

※集中の程度を判断するため、今回は血流量傾斜の程度を指標としました。
※グラフは、脳血流量のうち、最大から50ポイントと最小から50ポイントをプロットしています。

まとめ

①ブラウジングがしやすい肩甲骨から頭の角度は「20°または30°」です

②「120度の背角度」と「上腕から支えるアーム形状」でリラックスできる環境をサポートします

③「肩甲骨から頭を起こすハイバック」と「周囲から視線を遮るシェード」が、集中できる環境をサポートします

A:Notionハイバック B:Notionローバック C:一般的なラウンジチェア
リラックス
集中 ×

研究者プロフィール

三家礼子 Reiko Mitsuya

早稲田大学

1977 年早稲田大学理工学部資源工学科卒業、大林組技術研究所勤務、1999 年武蔵野女子大学文学部人間関係学科卒業。2004年、早稲田大学人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。東海大学非常勤講師等を経て、現在早稲田大学理工学研究所客員教授。研究分野は人間工学、応用統計学。

[文献]中村啓佑、杉田琢郎、河合隆史、三家礼子:ラウンジチェアによるブラウジング作業の評価-多様性の時代にむけてー、日本人間工学会、第26回システム大会抄録集、2018(USB)、2018.

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  • 集中ブラウジング
  • リラックスブラウジング・コミュニケーション

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