KOKUYO FURNITURE


  1. HOME > 
  2. コンテンツ > 
  3. MO-RUM > 
  4. デザインフィロソフィー

Design philosophy コクヨのデザインに対する考え方

Vol.01 KREIに込めた想い 黒田英邦(コクヨファニチャー社長)x木下洋二郎(デザイン室長)

4月28日にオープンするクリエイティブセンター【KREI(クレイ)】。>>プレスリリース
KREI設立に至った背景にある、コクヨのモノづくりへの考え方を
黒田社長と木下デザイン室長に語ってもらった。

黒田 英邦

コクヨファニチャー
株式会社
代表取締役社長

木下 洋二郎

コクヨファニチャー
株式会社
デザイン室 室長

なぜ今、KREIが必要なのか?

木下4月28日、ついにクリエイティブセンターKREI(クレイ)が始動します。KREI設立の目的や想いを改めてお聞かせください。

黒田コクヨのものづくりに関わるクリエイターたちが、組織を超えて集まれるような、新しい「場」を作りたいと前々から思っていて、イメージに合う物件を数年前から探し続けていました。

木下なぜ、新しい「場」にこだわったのですか?クリエイターたちが、組織を超えて集まれるだけの目的なら、わざわざ別のオフィスを構えなくても、他の方法も考えられましたよね?

黒田同じ場所にいることと、今までの場所でないことが重要なのです。それが一体感と緊張感を育むと考えたからです。

木下確かに、そうかもしれません。私は今回のKREIの立上げに関わっていますが、施工途中からこの場所でのミーティングを重ねてきたことで一体感を感じられている気がします。社長のKREIに込めた想いや活動の意義が、よりリアリティをもって考えられるようになりました。

黒田私は、コクヨの今まで挑戦してきたことをベースに、常に進化していく仕組みを創る必要があると考えます。しかし、仕組みを変えるためには、今までの場所を離れ、過去の成功体験や使える資産を切り離なさなれば、思い切って新しいことはできないと信じています。従来のモノづくりの延長線上から抜け出してみたいのです。

木下 KREIは、自分たちを客観的に再認識する場であると同時に、新しいコクヨの発信の場にしていきたいですね。ところで、KREIでは、co-lab(コーラボ)という外部のクリエイター集団と一緒にオフィスをシェアしたり、プロジェクトを進めたりしていくことになります。そのあたりの考えも改めてお聞かせ下さい。

「オープンソース」という働き方

黒田コクヨのモノづくりは、これからは社内の閉じられた組織だけでは新しい表現はできないと考えています。外部のクリエイターと真の意味でのコラボレーションやコンペ形式で切磋琢磨して創り上げて行く事によって、より良い製品やサービスが生まれるのではないかと考えました。外部に仲間を求め、みんなの「知」を集結すれば、よりよいものが生まれると信じているからです。

木下私が最初にKREIの構想を聞いたとき、正直なところイメージができませんでした。しかし、Co-lab代表の田中氏とお会いしたり、新しくオープンしたco-lab千駄ヶ谷のオープニングパーティーに出向いたりするなかで、徐々に疑問は解け、構想を練ることができました。そしてco-labのメンバーやコクヨのスタッフと共に議論を重ね、たどり着いたKREIのコンセプトが「オープンソース」だったのです。立場や組織を超えて個人と個人が自由に意見を出し合い、より良いものを創り上げていくというスタイル。知的財産権の主張やセキュリティ強化がどんどん進む中で、クリエイターが自由に交流できる場が少なくなってきていて、そういう現状に対する渇望感も反動としてあるのではないかと。

黒田今まで色々な仲間つくりで成長してきたことを振り返れば、「オープンソース」はコクヨのモノづくりのDNAであるのかもしれません。それをもう一度ゼロベースで創り上げてみたいと思います。KREIとは、エスペラント語で「創造」を表します。エスペラント語とは、かつて、世界標準語を目指して東欧でつくられた人工言語です。私たちも次の時代の世界標準のモノやサービスを創っていきたいと考えています。

歴史に頼らないモノづくりの環境

木下そういえば、KREIの活動では“KOKUYO”のロゴは使いたくないとおっしゃっていましたが。

黒田私たちは長年「コクヨ」というブランドに頼ったモノづくりを行ってきました。創業時のように、顧客の信頼ゼロという状況からモノを創り出した経験がありません。コクヨの歴史によって確立されたシステムを前提とした中だけでモノが生み出されていく環境を、何とか変えたかったのです。まったく新しいモノやサービスをゼロから発信するなら、過去の歴史に頼ってはいけないと思っています。KREIで始める新しい取組みには、敢えて“KOKUYO”を使わないことで「自分たちの責任で生み出す」ということに、少しの妥協も許さず、誰にも嘘を付かないモノづくりに取り組んでいきたいと心に誓っています。

木下なぜ、コクヨの名前を付けたくないとおっしゃっていたのかが良く理解できました。

黒田KREIの真価が問われるのはこれからです。KREIから一体何が生み出されてくるのか?社員のみんなも注目していると思います。ぜひ「なるほど!」といわれる製品・サービスを生み出せるようがんばります。

木下コクヨが顧客の期待値を自ら創造できる企業に変革できるうねりを社員の方にも、顧客の方にも感じていただけるように、どんな前例のない新しいことにもポジティブにチャレンジしていきます。


※所属・肩書など掲載情報は取材当時のものです。