コクヨファニチャー株式会社
コクヨの教育空間

もっと"快適"に!もっと"クリエイティブ"に!先生の働き方を変える5つのヒント

ICT機器の普及、勤務形態や勤務時間の多様化、創造性やチームワークを重視するワークスタイルの浸透……。さまざまな背景から、今、日本のオフィス環境は大きく変化しています。では、学校におけるオフィス=職員室はどうでしょうか?現状ではまだ多くの「改善の余地」が残されているようです。今回は、コクヨの研究組織「ワークスタイル研究所」の主幹研究員で、文部科学省の「平成29年度 学校業務改善アドバイザー」に任命された齋藤敦子が、先生の働き方をより“快適”に、より“クリエイティブ”に進化させる5つのポイントをご紹介します。

齋藤敦子 プロフィール

コクヨ 「ワークスタイル研究所」主幹研究員

1991年入社。設計者としてオフィスのコンセプトづくりやワークスタイルコンサルティングなどを担当。その後、研究開発部門であるRDIセンターで次世代の働き方やワークプレイスに関する研究開発及び事業創造に携わり、渋谷ヒカリエのコワーキングスペース「Creative Lounge MOV」などの企画にも携わる。2012年には未来の働き方と働く環境を研究・実践する「WORKSIGHT LAB.」(※現「ワークスタイル研究所」)を立ち上げ、主幹研究員として活動。学校環境としては、横浜市富士見台小学校の職場環境改善プロジェクトにアドバイザーとして携わる。文部科学省の「平成29年度 学校業務改善アドバイザー」に任命されている他、(一般社団法人)フューチャーセンター・アライアンス・ジャパン理事などを兼任。

職員室という職場が抱える課題と可能性

文部科学省が発表した「教員勤務実態調査(平成28年度)」によると、学校教員(校長、副校長・教頭、教諭、講師、養護教諭)の勤務時間は、前回調査(平成18年度)に比べて、土日・平日問わず軒並み増加しています。たとえば小学校教諭の1週間あたりの学内総勤務時間は57時間25分と、前回調査時よりも4時間9分増加。この10年間で、学校教員一人ひとりの負担が大きくなっていることがわかります。

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「業務範囲の拡大や学び方の変化など、さまざまな要因が背景にありますが、勤務時間の増加は教育現場にとって大きな課題です。実際に学校を訪れて目の当たりにしたのは、授業以外の限られた時間で会議や事務作業、外部対応などさまざまな業務に追われる先生たちの姿でした。子どもたちと向き合う時間を大切にしたいと考えている先生たちにとって、授業以外の業務の効率化は、多忙感の軽減につながるはずです。余裕を持って笑顔で児童・生徒と接し、教育の“質”を高めていくためにも、ゆとりのある職場環境をつくっていくことが大切なのだと思います」(齋藤)

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教育の質をあげるために、快適な職場環境を作る−−−−−−。学校という職場環境には大きな進化の可能性がある、と齋藤は続けます。空間レイアウトや書類の整理など物理的なことから、会議の進め方や教員間のコミュニケーションといった働き方の部分まで、一般企業のメソッドやノウハウを取り入れることで効率的・効果的に働き方を変えていくことができます。改善の余地がある分、職員室にはまだまだ進化の可能性があるのだと思います(齋藤)

「先生は、子どもたちを教える環境を優先するあまり、自分たちが働く環境を二の次と考えてしまいがち。けれど、教育の質を上げるために、快適な職場環境をつくるのは大切なことです。

次の項目からは、学校の業務をより快適にするための5つの改善ポイントをご紹介します。

01.共有テーブルでコミュニケーション量UP

職員室では、教員用デスクが学年ごとの「島型」に配置され、空間の奥に校長や教頭用のデスクが置かれるレイアウトが一般的。このレイアウトを見直すことが、業務改善の第一歩だと齋藤は言います。

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「たとえば、写真B のように職員室の中央に副校長・教頭のデスクを配置するだけで、職員室内のコミュニケーションは大きく変化します。学校全体を俯瞰する役割を担う副校長・教頭と教員の距離が近くなれば課題の共有やスムーズな連携が実現できます。また、富士見台小学校の職員室では、中央にミーティングテーブルやハイテーブルなどの共有スペースを配置し(写真A)、教員同士が気軽にコミュニケーションをとりやすいレイアウトとしました。日々、多忙な業務に追われる教員は、それぞれの仕事を抱え込むことで“個人商店化”してしまいがち。一人ひとりの知識やノウハウをシェアし、業務効率を改善していくためにも、風通しの良い空間であることは大切です」(齋藤)

02.書類や文具の共有化でスペース効率UP

授業や行事、学校運営に関わる膨大な資料や、教材作成など、日々の業務に使用する大量の文具。個人で管理することの多いこれらのモノを、可能な限り共有化することも業務改善のポイントのひとつです。

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「職員室では、同じ資料や文具を何人もの人が重複して持っていることが多いのですが、保管場所を決めて共有化することで個人所有の書類や文具を削減。それによってデスクに有効スペースが生まれます。また、文具の共有スペースに教員が立ち寄ることによってコミュニケーションが生まれることも、共有化のメリット。もちろん、書類の保管場所が決まっていれば、業務の引き継ぎなどもスムーズになります」(齋藤)

03.最新ツールで作業効率UP

職員室で何気なく使われているファイルボックスなどのツールは、今、働き方に応じて進化をしています。「なくなったから同じものを補充しよう」と考える前に、今一度そのツールが最適かどうかを考えてみることも大切です。

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「現在主流のA版の書類を、昔から使っているB版の書類立てに収納していることも多く、収納庫を効率的に利用できていないケースも多々見受けられます。また、収納庫内には統一感のないファイルが並んでいることも多いですが、ファイルを色分けすることで検索性を高めることも可能です(※1)。このほか、デスク・収納間の移動がしやすいファイルボックス(※2)や教室への持ち運びに適したモバイルバッグ(※3)など、効率的で快適に使えるアイテムもあります。また、富士見台小学校では、グループウェア『ミライム』を導入することで、教職員の日常的な情報共有や意見交換が活発になり、打ち合わせの時間を短縮できています。新しいツールを積極的に活用していくことも、業務効率を向上するためのポイントです」(齋藤)

04.グループウェアやツールを使って会議効率UP

多岐にわたる業務のなかでも、教職員の勤務時間を圧迫する大きな要因のひとつが、会議です。会議の主旨や目的を明確にし、最適なミーティングのスタイルを選択することは、業務改善を進める上で大切なポイントだと齋藤は話します。

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「学校では授業外の限られた時間を使って、週にいくつもの会議が行われていますが、会議の目的によっては、必ずしもメンバーが集まる必要はありません。たとえば、情報共有が目的であればグループウェアを使えば良いし、アイデア出しならそれぞれのメンバーが都合の良いタイミングで集まりブレストすればいい。意思決定、課題解決、情報共有……など、会議にはさまざま種類があります。会議自体を目的化するのではなく、まずは会議の棚卸しを行い、効率的な進め方を検討するべきです」(齋藤)

05.「大人の遠足」でモチベーションUP

職員室のレイアウト変更から会議の棚卸しまで、学校には業務環境を改善できるポイントが数多くあります。しかし、日々の業務を行うなかで、あらためて現在の職場環境を見直すことは難しいもの。そこで有効なのが、民間企業など“外”のオフィス環境を知ることです。

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「富士見台小学校の職場環境改善プロジェクトでは、『大人の遠足』と題して、コクヨの霞が関ライブオフィスを見学したのですが、先生たちが目をキラキラさせてオフィスを見学していたのが印象的でした。空間レイアウトや家具・道具の使い方、書類の整理法といった具体的なアイデアはもちろん、コミュニケーションの仕方などについても、多くのヒントを得て頂くことができました。実際に富士見台小学校では、3つの業務改善プロジェクトが進められるようになりました。『大人の遠足』を通じて『小さなことからでも職場を改善していこう』というマインドが生まれることも、“外”のオフィスを見学する大きなメリットだと思います」(齋藤)

未来の社会で働く子どもたちのため

オフィス空間の専門家として、数多くの働き方や働く環境を調査・研究してきた齋藤は、「学校という職場環境こそ、もっと柔軟に変化していくべき」と話します。

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「今、小学校・中学校で学んでいる児童・生徒たちが社会に出る頃には、日本の働き方は大きく変わっているはずです。大量生産・大量消費を前提にした『工業社会モデル』から、さまざまな分野の人々が協業し、イノベーティブな価値を創造する『知識社会』へ。社会全体がシフトしていくなかで、働く環境の在り方も変貌を遂げていくことでしょう。そんな未来で働く子どもたちに働くことの楽しさを伝えるためにも、まずは先生自身がクリエイティブに、快適に働ける環境をつくっていくことが重要だと思います」(齋藤)

空間が変われば、働き方も変わる。今、目の前にある職場環境を少しずつ変えていくことも、学校教育の質を高めるひとつの要素なのです。

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