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日本の働く女性の現状とオフィス環境

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2015年8月、職場での女性の活躍を推進する「女性活躍推進法」が成立。これを受け、企業には女性の活躍をサポートする対策が求められています。そこで、日本の働く女性の現状について、データと事例を用いながら、樋口美由紀さん(ワークスタイル研究所)に語っていただきました。




なぜ今、日本では女性の活躍が求められているのですか?
日本の人口は2010年をピークに減少し、現在1.27億人になっています。今度も少子高齢化は進み、未来も減り続けていくことが予測されています。年齢別にみるとオリンピック後の2025年には15〜64歳人口は現在の7700万人から7000万人に、14歳以下人口は1600万人から1300万へと大きく減る一方で、65歳以上人口は3300万人から3600万人に増えるとされています。
 
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こうした状況から、今後、新たな労働力が増えることは期待できません。しかし、まわりを見てみると、かつて企業で活躍していたものの結婚や子育てを理由に職場を退いた優秀な女性たちが大勢います。そうした女性の潜在労働力を活かすため、国は「一億総活躍プラン」「女性活躍推進法」などを整備し、労働人口の減少に対処しようとしているのです。

■では、今、日本の働く女性は、どれくらいいるのでしょう?

 
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総務省のデータによると、25〜54歳の働く女性の割合は71.8%(2014年)。1994年には63.4%でしたので、この20年で8.4ポイント増えています。
グラフをみると、特に20代後半で大きく増えているのがわかります。1975年には、20代後半の女性10人のうち働いている人は4人しかいなかったのが、いまや8人。確かに日本の女性は以前と比べて働いているといえそうですね。ですが、世界と比べると、まだまだ日本は働く女性が少ないのが現状なのです。


■それでは、海外の働く女性の現状を教えてください
 
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「女性が働きやすい国」といわれているスウェーデンと、日本の働く女性の割合を比べてみましょう。
25〜54歳の働く女性の割合は、日本の71.8%に対してスウェーデンは82.8%で、OECD34カ国中トップとなっています(日本は24位)。特に30代後半でみてみると、日本の67.7%に対してスウェーデンは88.3%。スウェーデンでは子育て世代の女性10人のうち9人が仕事を続けているのです。日本はまだ追いついていない状態といえますね。


■なぜ、日本では女性が活躍しにくいのですか?

女性の活躍に関して、日本には次の2つの問題があると考えられます。

(1)「国の制度」の問題
出産後も安心して仕事を続けられるような国の制度が、日本はまだまだ整っていません。
例えば、スウェーデンには育休をサポートする「パパ・ママクオータ」制度があります。出産10日前から8歳の誕生日までに、両親合わせて480日の育児休業を取得できる制度で、390日までは給与の80%、残りの90日は最低保証額が支給されます。パパママそれぞれでなく夫婦単位で育休を調整するしくみになっていて、夫婦で協力しながら育児をしてもらいたいという国の思いが伺えますね。ただしこの制度を利用するには条件があって、60日分についてはパパママそれぞれが使わなければなりません。もしどちらかが60日間取得できなかったら、480日分すべての権利を失ってしまうというペナルティがついているのです。日本で考えると、父親が育休を最低60日間もとるのは、かなり難しいなあと感じる方が多いのではないでしょうか?

実はスウェーデンも以前は働く女性の割合はいまほど高くなく、父親の育児参加もそれほど多くありませんでした。そこでこのような制度をつくり、さらに「制度はあるけど使っている人はほとんどいない」状態にならないよう、ペナルティも加えることで制度の活用を促しました。結果として、父親の育児参加も増え、最も働きづらい子育て世代の女性も働くことができるようになってきています。

(2)「日本の文化」の問題
日本には昔から「男性は外で働き、女性は家を守るもの」という考え方があり、特に出産後は親や上司世代との価値観の違いから、仕事を続けづらくなるケースもあるようです。「3歳までは母親が育てないと子どもの成長によくない」という子育ての「3歳児神話」に迷い、仕事を続けることで子どもに対して罪悪感を抱く女性も少なくありません。また、海外と違いベビーシッターを家の中に招き入れることに抵抗を感じる人も・・・こうした文化に加えて
保育園施設の不足(待機児童の問題)もあり、女性にとって長く働くことが難しい環境にあるといってもよいかもれません。


■このような状況を踏まえ、企業はどのように女性が働きやすくなる職場を整えようとしていますか? 

いま企業は、制度と施設の両面から、女性が働きやすい職場を整えようとしています。

【制度面の整備】
あるIT企業では育児中の女性が働きやすいよう、在宅勤務制度のほか、子どもの学校行事や記念日に取得できる特別休暇などを導入しています。また、あるメーカーでは、育休後のキャリアの継続に配慮した仕事復帰や介護・育児費用補助制度、ベビーシッター補助クーポン制度などを導入しています
このように日本でも少しずつ、女性が働きやすい環境を目指して多様な制度を取り入れる企業が登場しています。

【施設面の整備】
最近の傾向として、女性の働くモチベーションを高めるため、アメニティルームを取り入れる企業が増えてきています。更衣室やトイレを広々とした快適な空間にすることによって、ゆったりと休憩したりコミュニケーションの場として活用されていて、オフィスワーク全体によい影響を与えています。また、育児中の女性が働きやすいよう、子どもと一緒に出勤したときに子どもが楽しく遊んで過ごせる場を用意している企業もあります。
空間に香りを取り入れる、荷物を運ぶカートを使いやすいものにする、ウォーターサーバーを常温にするなど、オフィスの細部にまで心を配ることで、女性が働きやすい環境を整える企業が増えてきました。このような取り組みは、自社内の総務部門の人の考えだけでなく、実際働いている女性が提案されるケースも少なくありません。社会制度が改善しつつある今、企業も女性が働きやすい空間を積極的に考えていかなければいけない時期にあるのかもしれません。
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■お問合せ

女性が働きやすいオフィス環境に関して、コクヨには、これまでお客様のニーズにおこたえしてきたノウハウがあります。お気軽に営業マンにご相談ください。


<記載データの出典>
・日本の人口の推移:総務省「人口統計」
・はたらく女性の割合(日本、スウェーデン):OECD「雇用アウトルック」2015
・年齢別はたらく女性の割合(日本1975〜2014):内閣府「男女共同参画白書」2015
・年齢別はたらく女性の割合(先進国比較2012): 内閣府「男女共同参画白書」2013

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